偉大なデザイナーたちも魅了した、ナバホラグを知っているか?

  • 2024.03.28

1940年~60年代のミッドセンチュリー期に建てられた有名なデザイン邸宅やデザイナーたちの自宅にはまるで合わせたかのように世界中の民芸品などがインテリアとして使われている。その中でも一際、目立っているのがネイティブアメリカンの工芸品であるナバホラグである。その歴史を紐解く。

鉄道インフラの整備により、伝統工芸に世界中の美術様式がミックス。

「タッバートレーダーズ」代表・荻田修平さん|1980年生まれ。三重県出身。有名ドメスティックブランドの企画担当などを経て、ヴィンテージのネイティブアメリカンジュエリー専門店であるターバートレーダーズを立ち上げる。年に数度はリザベーションを訪れ、買い付けだけでなく、独自のアプローチで彼らのアーカイブを研究しているスペシャリストだ。www.tahbah.com

今や日本のヴィンテージ市場でも評価されているナバホラグ。シルバーと織物を得意とするネイティブアメリカンのナバホ族の民藝品だ。そこで日本有数のネイティブアメリカンジュエリー&ラグのスペシャリストであるタッバートレーダーズの荻田さんに、そのルーツを聞いた。

「ナバホラグは、ディネ/ナバホ族の伝統工芸品であり、彼らの価値観・美意識や思想、そして長きにわたる逆境を乗り越えた誇り高い精神が込められた毛織物。その発祥には諸説がありますが、1700年前後には始まったと言われています。そしてチーフブランケットが生まれ、サドルブランケットやラグ、タペストリーへと変化していきます。

1800年後半に鉄道のインフラが整い、多くの観光客が訪れるようになり、美術工芸品としての人気が高まり、チーフブランケットからラグやタペストリーへとシフトするんです。また白人トレーダーが入ることで、世界中の美術様式が取り入れられ、よりデザイン性が上がっていくんです」

こちらはナバホ族の伝統的な編み機のミニチュア。よくチマヨ織と混同されるが、織り機がまったく異なり、前者は縦型、後者は横型の編み機
1880s~1910s トランジショナル。部族内で使われていたチーフブランケットから、鉄道が開発されたことでツーリスト向けのラグやタペストリーへと進化していく。その過程にあったブランケットをトランジショナル(移行期)と呼ばれる。珍しい大判サイズでガナードによる作品。78万1000円
物によっては数年掛かりで編み上げるため、途中で作業を切り上げた痕跡がわかるのも醍醐味
戦前に使われていたウィーリングログも人気の柄だ

ラグを得意としたトレーディングポスト。

ネイティブアメリカンの人々が自身の作ったシルバーやラグなどを金貨や日用品と交換するトレーディングポスト。ラグに強いトレーディングポストをピックアップ。

クリスタル

ヴィンテージラグの中でも人気の高いストームパターンと呼ばれるデザインを生み出した歴史的なトレーディングポストがクリスタルだ。四隅にライトニングが走るデザインで砂漠の民にとって恵みである嵐を表現。19万8000円

ガナード/クラゲトー

クリスタルと並んで、ナバホラグを得意とするトレーディングポストが、アリゾナ州にあるガナードやクラゲトー。多くの名作を産み出した名門で、当作や右頁にあるラグのようにガナードレッドと呼ばれる赤をアクセントにとした作風が特徴である。7万4800円

トゥーグレイヒルズ

羊毛自体のグレーやベージュを活かしたナチュラルなカラーリングが特徴のトレーディングポスト。現在も続く名門であり、多くのマスターウィーバーが所属する。右のデザインは、インディゴ染めを用いた珍しいデザイン。左の大振りなモチーフも珍しい。右/19万8000円、左/38万5000円

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