目黒区八雲の、浅煎りコーヒーのイメージが変わる至極のコーヒー店。

駒沢オリンピック公園のほど近くにある、浅煎り焙煎の代名詞とも言える「オニバスコーヒー」は、浅煎りコミュニティの中で真っ先に名前が挙がる店のひとつだ。浅煎りコーヒーのイメージが変わる至極のコーヒー店。なぜそこまでして浅煎りにこだわるのか、その秘密に迫る。

豆の味を引き出すために、焙煎しすぎないという選択。

明るくきれいな店内は、開店と同時にコーヒーの注文が相次ぐ。場所柄もあって海外からの来客も多い

「浅煎りのコーヒーが酸っぱいというネガティヴなイメージを変えたいのです」と語るのはオニバスコーヒーのオーナー坂尾篤史さん。彼のコーヒーに対する情熱のきっかけは何か。

坂尾さんのコーヒーとの出会いは14年前、大工職人だった父の家業を継ぐことに悩み、オーストラリアへバックパックに行ったときのこと。現地の人々はコーヒーを飲むことが生活の一部。カフェでの交流から新たな出会いが生まれる気風があった。自分も日本で「コーヒーを通して人と人とをつなぎたい」と思い立ち、帰国後にコーヒー専門企業へ入社。

そこでバリスタやロースティングの経験を積み、’12年に奥沢で〝オニバスコーヒー〞をオープンした。オニバスとはポルトガル語で公共バスのことで、モノや人をつなぐバスの役割に自分の思いを重ね合わせた。

オーナーの坂尾さんが淹れる一杯は格別。革のエプロンはONIBUSのオリジナルだ

「私はコーヒー豆本来の良さを出せるように焙煎しています。ローストのしすぎで香りをそこなうことが嫌いなので、浅煎りしかしません。仕入れるコーヒー豆もあえてフルーティな味がするものを選んでいるのです。焙煎と抽出の方 法にさえ注意すれば、変に手を加えなくても十分美味しいコーヒーは飲めるのですよ」

1960年代のドイツ製ブロバット。22kg釜で大量の豆を焙煎できる。
アメリカ製ディートリッヒ。焙煎の品質を保つため、中目黒店にあったものを移動させた
日々のコーヒーの味を一定に保つため、カッピングを欠かすことはない
ビーガンの人も考慮した自家製スイーツ。米粉を使ったグルテンフリーのものもある
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