祝復活!フォードの元祖SUV「ブロンコ」の初期型“アーリーブロンコ”をおさらい!

  • 2023.02.21  2020.11.11

24年ぶりの復活が発表されたフォードを代表するSUV「ブロンコ」。もちろん新型にも注目なのだが、やはりアメリカ車好きからすると、小型で可愛らしい目のようなライトの初期型“アーリーブロンコ”は時代を超えて愛すべき存在。それは日本だけでなく、アメリカでも同じ。カリフォルニアの街にはいまもたくさんのアーリーブロンコが走ってる。新型発売を機に、さらに注目度が高まっているアーリーブロンコについて、今一度振り返ってみよう。

1965年誕生。世代を超えて人気の、アーリーブロンコ。

【1976 FORD BRONCO】無骨なデザインの中に、どこか愛嬌のあるアーリーブロンコのスタイルは、時代を超えて人気が高い。V8搭載車なので、パワフルで非常に乗りやすい(取材協力:GARAGE弦巻 http://garage-tsurumaki.com

本来悪路を駆け抜けるために生まれた四輪駆動車を、おしゃれに街で乗るという文化を作ったのは間違いなくアメリカであり、ブロンコは、ジープに対抗すべく、フォードが初めてリリースしたコンパクトSUVだ。

CJ-3Bの後継モデルとして’54年に登場するCJ-5は、ウイリス時代からカイザー時代にまたがって30年にも渡って製造されたベストセラーモデルだ
インターナショナル・スカウトは、アーリーブロンコと同様、ジープの対抗馬として生まれたので当然フルオープンモデルも存在。西海岸では根強い人気を誇る

1965年8月、ジープ「CJ-5」インターナショナル「スカウト」など、当時急成長を遂げていた4WD市場にフォードが満を持して投入され、1966年のデビューから10年以上大きなモデルチェンジをすることなく生産を続けたが、1978年に登場する2代目ブロンコは、F-150をベースとしたフルサイズSUVになってしまい、巨大化してしまう。

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2023年02月21日

そんな2代目と区別すべく、初代モデルは“アーリーブロンコの愛称で今でもファンが多い。撮影車両は’73年式の最上級グレード、レンジャーで、内装はシートも含めてオリジナルという希少な個体だ。

全長はなんと4m以下と非常にコンパクト。モデルチェンジで2代目になるといきなり50㎝以上全長が伸びてしまうことからも、当時では珍しくコンパクトなクルマだったことが判る

サイズは、長さ3863×幅1755×高さ1809㎜と後年サイズが大きくなっていったブロンコに比べて写真を見れば歴然、だいぶ小型である。それでいてエンジンはV型8気筒、排気量302cid(約5L)とパワフルな走りが魅力であった。

左上:エンジンはV8の302ciで、3速ATの組み合わせとなる。補器類も含めてピカピカにリフレッシュされている 。右上:最上級グレードレンジャーのみに設定された千鳥格子のブルーシートはなんとオリジナル。トリム類も豪華。左下:当時のオプションでガソリンタンクを2つ備える。当然給油口も2つ並んでいる。右下:フロントフェンダーに備わる丸みを帯びたエンブレムがスクエアなデザインのボディによく映える

レンジャーはボディモールディングやクロームパーツを多用した高級グレードで、内装も専用の千鳥格子柄のシート生地やトリム類の多いドアパネルなどを有する。さらにこのクルマは本来ホワイトとなるルーフも新車時にオプションでボディ同色とし、さらにエンジンも初めからV8エンジンと3速ATとかなり贅沢。機関系を含めてしっかりとレストアされ、新車のように生まれ変わっている。

レンジャーのみ標準装備となるホイールキャップを備える。この車両は通常ホワイトとなるルーフもボディ同色でペイントされているが、新車時にオーダーしたスペシャルペイントであることが判明している
丸目二灯のヘッドライトがスクエアなボディに唯一優しさを与えている。この独特のフロントフェイスのファンも多い。ヘッドライトベゼルは凹凸のあるブロンコの象徴的ディテールだ
  • サイズ:全長3863㎜×全幅1755㎜×全高1819㎜
  • ホイールベース:2337㎜
  • エンジン:水冷4ストロークV型8気筒
  • 総排気量:4948㏄(302ci)
  • トランスミッション:3速AT
  • 駆動方式:パートタイム4WD
  • ブレーキ:ディスク(フロント)、ドラム(リア)
  • タイヤサイズ: 235/75-15(フロント&リア)
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