【お手本にしたい家作り】ミッドセンチュリーとアートで構築するトラッドな西海岸スタイルの家。

  • 2021.10.24  2020.11.19

良質なウォルナットを使ったシンプルな空間に自信の敬愛する家具やアートで個性を出した金子邸。特にアートの使い方と見せる収納は是非とも参考にしてほしい!

ミッドセンチュリー家具とアートが織りなす西海岸の空間。

ワークやミリタリー、アウトドアをベースに、自身の敬愛するサーフやネイティブアメリカンのカルチャーを絶妙にブレンドするモノ作りを得意としたキャルオーラインの金子さん。その自宅も様々な国や時代のものがセンスよくミックスされていて、非常に個性的だ。

金子さんが自宅で仕事をする時のワーキングスペース。イームズのDCMにインダストリアルなデスクを合わせるのが個性的。横にはロイ・リキテンシュタインのアート

ベースはバブル期に建てられたマンションで、子供が生まれるタイミングでフルリノベーションしたそう。

「買い集めていたヴィンテージ家具があったので、それらがぴったりと合うサイズでリフォームしたんです。いつでも引っ越しができるように、壁にできるだけ備え付けの収納棚をなくしたのもこだわりですね。あとは無垢のウォルナットを使った床でしょうか。ここは安い木材を使用せず、固くて節の少ない上質なものを選びました。いかにも“西海岸をイメージしました!”みたいな明るい感じが少々苦手でして(笑)。

ダイニングスペースには、イギリスのGプランやイームズのシェルチェアなど、いろいろな国の プロダクツが揃っている。ミッドセンチュリーものが多く、統一感がある

アメリカ一辺倒ではなく、ヨーロッパの家具や日本のブランドも調和を考え選んでいます。木材の床や家具とオフホワイトの壁だけではシンプルすぎるので、アクセントとして明るいカラーのアートや洋書、ネイティブアメリカンの工芸品などを置いています。これだけで全然見え方が違うんです。

ドライフラワーやフォークアー トなどがセンスよく飾られた一 角。ポッテリーは、タコマ族 のもので現地にて購入
デスクスペースにあった恐竜のアートワーク。こちらはニューヨークで購入したもの。本の上に置くというのも◎
玄関からリビングへと続く廊下には、人気アーティストであるフランク・コジックやコンチネ ンタル航空のポスターが

またあえてモノが見えるように収納しているのも意識しています。やっぱり好きなモノがいつでも視覚に入るっていうのは最高じゃないですか(笑)。家族4人で暮らしていますし、まったく生活感のないような空間よりも、これくらいモノが溢れていた方が自然で落ち着くんです」

随所に飾られたポップアートが空間に華を添える。

良質なウッドとクリーム色の壁をベースにしたシンプルな空間なので、随所にあるアートが活きている。巨匠のポップアートもあれば、アーティストのライブポスターを得意とするフランク・コジック、東京五輪など、バラエティ豊かだ。

キッチンスペースには、ハーマンミラーでテキスタイルの統括をしていたアレキサンダー・ジラルドが、深く携わったミュージアムのポスター。

こちらは玄関スペース。ピーター・マックスの手掛けたザ・グレイトフル・デッドの1988年のツアーポスター。

レストルームにもポスターが飾られている。名作ファニチャーをデッサン調のイラストで表現しているのがいい。

モノが多くても整頓することで生まれる美しい空間。

取材時に金子さんがこだわりのひとつとして挙げていたのが、あえてモノを隠さないということ。生活感のないシンプルな空間も悪くないが、好きなものがいつでも目の届くところにあるという価値観もうなずける。ただ乱雑に置くのはなく、金子さんのようにジャンル毎にうまく整理整頓してディスプレイするのが大事。このセンスは参考にしたい!

こちらはベッドルーム。実際にペンドルトンのブランケットをデイリーユースしているのが好印象。使っていないブランケットは、横に畳んでディスプレイすることで立派なインテリアに。趣味のひとつであるサーフィン関連の写真集もうまく収納していた。

ウォークインクローゼット。特に圧巻なのが、パタゴニアのコレクション。アメリカ製のヴィンテージを中心に、モデル毎に並べている。これだと何がどこにあるかが見分けやすいし、統一感も出るので、ゴチャゴチャとしたイメージにならない。

大のインディアンジュエリー好きとしても知られる金子さんのコレクションが並んだスペース。バングル、ネックレスといった具合にまとめている。素晴らしい内容であった。

生まれ育った場所であり、海にも都心にもアクセスのいい千葉に住んでいる金子さん。さきほどのポスターと同様に、部屋のアクセントとしてサーフ系の写真集をうまくディスプレイしているのが好印象。

かさばりがちな本をうまくこなした好例と言えるだろう。

金子さんはヴィンテージと現行を問わずコンバースやVANSなどのアナログなスニーカーを好む。靴棚にあえてヒール部分がわかるように収納しているのもポイント。

子供用のチャックテイラーはヴィンテージ。子供が嫌がったのでインテリアになったのだとか。

  • area: 千葉県
  • name: 金子邸
  • data: 2LDK(マンション)

「家づくり」の実例をもっと見る

(出典/「Lightning 2018年4月号 Vol.288」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

Lightning, CLUTCH Magazine, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

ランボルギーニ三浦

Lightning

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

杉村 貴行

2nd(セカンド)

ブランドディレクター

杉村 貴行

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部