スカルモチーフをきっかけに50年代カルチャーが反映されたデザインをコレクション。
西崎氏は幼少期より家族の影響もあり、アメリカの音楽や映画に触れ、ヴィンテージカルチャーに興味を持つ。サッカー強豪校に進学するも、音楽やバイク、洋服に夢中になり、古着屋などでバイトをしていた。卒業後に上京。バンド活動やクラブで DJをしながら、ファッションのキャリアを積み、23歳の時に原宿でATTRACTIONSを立ち上げる。
大のモーターサイクル好きとしも知られ、21歳の若さで初めてのトライアンフを購入。その車両はコンデ ィションがよくなかったため、 独立時の借入資金を投入して、 今も大切に所有するトライアンフを購入。
ヴィンテージショップも運営していたこともあり、そのコレクションは、今回のセラミックにとどまらず、世界中のアイウエアからシューズ、ブーツ、クロージング、ヘルメット、 レコード、時計や雑貨など多岐に渡る。
今回のミッドセンチュリー期のセラミックにおいては、ロックンロールが大好きだったこともあり、古着屋に置いてあるスカルモチーフの陶器に一目惚れしたことが集めるきっかけ。西崎氏が多大な影響を受けた50sカルチャーが色濃く反映されたスカルやブラックパンサーなどをこぞって集めている。一言にスカルモチーフと言っても千差万別なので、古い雰囲気のあるものを厳選している。
1950s ポイズンボトルモチーフのスカル酒瓶
’50年代に流行したポイズンボトルモチーフのスカル酒瓶。ショットグラスは、ボトル1本に付き4つセットになる事が多い。表情や文字、サイズなどの違いが多数存在。
1950s スカルモチーフのマグカップ
ミッドセンチュリー期に流行したスカルモチーフのマグカップは、アメリカだけでなく、日本でも生産し、輸出されていた。
1950s スカルモチーフのマドラーとトゥースピック
ティキバーやレストランなどで使われていたスカルモチーフのマドラーとトゥースピック。ともにプラスティック製。どこか憎めない表情がおもしろい。
1950s スカルモチーフのソルトアンドペッパー
首振りの機構がユニークなソルトアンドペッパー。それぞれディテールが異なるが、裏面にはPATENT TTと表記されていることから首を振る機構の特許だと思われる。
1950〜’60s スカルマグ
もっともメジャーなスカルマグのデザイン。右のピンク色のものはオハイオのメーカーが生産したもの。左の2つはメイドインジャパン。第二次世界大戦で敗戦国となった日本は、連合国軍の占領下にあったこともあり、アメリカでデザインし、日本で生産した。
1950s ブラックパンサー
50sカルチャーのアイコンであるブラックパンサーは、多くのバリエーションが存在する。こちらの個体は首輪が付いた珍しいデザインで豪華な作り。
1950s ホワイトパンサー
ブラックパンサーは多くのバリエーションが確認できるが、ホワイトパンサーは滅多に出てくることのないスペシャルなセラミックである。
1950s レッドパンサーのプランター
レッドパンサーもあるのがおもしろい。こちらはプランターになっており、なんともミッドセンチュリーらしいデザインとなっている。
1950s タイガーモチーフ
こちらはパンサーではなく、どちらもタイガーモチーフというのがおもしろい。特にトラは、リアリティのある仕上がりとなっており、その技術の高さも目を引く、ブラックタイガーは、ライトになっており、インテリアとしても優秀である。
1950s ブラックパンサーのライト
ブラックパンサーの中でも珍しい縦位置のデザインが秀逸。実は裏面にはライトが配置されており、なかなか見ることのないレア物。
1950s ブラックパンサーのブックスタンド
こちらはブラックパンサーを用いたユニークなブックスタンド。もちろん対となる左のデザインも所有。金箔のような仕上げが◎
1950s アッシュトレイ
ミッドセンチュリーらしいアトミックデザインを用いたアッシュトレイ。すべて裏面にUSA生産であることが刻印されている。ターコイズなどのアメリカらしいデザインやアトミック柄がアクセントになっている。
1950s ボウリングモチーフのアッシュトレイ
当時のアメリカで大流行したボウリングをモチーフにしたユニークなアッシュトレイ。ブラックベースというのがまたおもしろい。
1950s ピエロモチーフのポイズンボトル
ポイズンボトルの中でも珍しいピエロのモチーフはメイドインジャパン。空洞になった箇所には人形が回る作りになっており、手が込んでいる。
1950s ショットグラス8個セット
ショットグラスが8個入ったセット。フレームはブラス製で、似たようなデザインでレコードホルダーも存在する。なんとも50sらしいアイディアとデザインである。
1940〜50s オキュパイドジャパンのティーセット
オキュパイドジャパンのティーセット。この表記は、日本が連合国軍の占領下にあり、民間貿易が正常化された1947〜’52年に輸出品へ義務付けていた。
(出典/「CLUTCH2024年8月号 Vol.96」)
Photo by Kazuya Hayashi 林和也 Text by Shuhei Sato 佐藤周平
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