【浅草靴職人の愛用靴】かつてのゴールドラッシュ時代のホーボースタイルをイメージした「MAKERS」手嶋 慎さんのHORSE SINGLE

現在も下町風情が残され、東京随一の観光名所として名高い台東区浅草。旧くから履物文化が栄え、靴職人が多く誕生したと言われている。そんな浅草靴職人である「MAKERS」手嶋 慎さんの愛用靴は? 見せてもらった。

早々にヘコたれないタフなシューズ。

「MAKERS」手嶋 慎さん|2009年にMAKERSを設立。一貫して自社工房で生産され、そのクオリティには定評がある。シューズ製作を手掛ける傍ら、クルマ、自転車を趣味とし趣味人としても知られる。https://maker-s.jp

1800年代中期から末期にアメリカ西部で起きたゴールドラッシュ期のホーボースタイルを意識して製作したというホースシングル。ライニングなしの1枚革を採用し、先芯なし、ノーメンテでこの風合いとなった。

「作ったのは10年ほど前。実際に履いていたのは5年前後かと思います。この靴で雨の日も風の日もどんな時も毎日履いていましたね。メインテナンスは全くしていません。雨に濡れて、乾いて、また濡れて乾いてのループ。湿気と乾燥を繰り返さないとこの風合いは出ないですね」

マテリアルにはホースバットと呼ばれる馬の尻の革を採用。アンライニングの靴であるため、3.2ミリという通常よりも厚めの革ではあるが、ライニングをつけた革とあまり大差はないという。

「素材で見ると厚めで馴染みにくく、履きづらいのいでは? と思うかもしれませんが、一枚革なので想像以上に足への馴染みは良いんです。この靴のテーマはヘコたれない靴でしたから、結果として成功ですかね。かなりハードに履き続けて、こんな風合いになりましたがヘコたれていませんからね」

10年ほど前に作ったモデルでホースバットと呼ばれる馬尻の革を1枚仕立てで製作したオックスフォードシューズ。革は通常よりも厚めの3.2㎜を採用しているが、アンライニングである分、足馴染みが良いシューズとして長く愛用している。現在も継続して製作。

(出典/「CLUTCH2024年5月号 Vol.95」)

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