【ヴィンテージを愛する彼女たち。】刺繍アーティスト・Yuccoさん

  • 2023.07.25

タンバリンステッチを得意とする刺繡アーティストのYuccoさん。自宅兼アトリエで企画から制作まで全て一人でこなし、ビーズ刺繡のワークショップやイベント出店を行うなど精力的に活動している。そんな彼女もヴィンテージの世界に魅せられた女性のひとり。作品に使う生地も基本的には旧いもの。質感などの感覚を重視する、アーティストの愛用品とは。

嫌いなものが好きなものへと変わり、第2の人生を彩ってくれる。

程よく色褪せた青色が渋いジムニーJA11は、誕生日のプレゼントでご主人からいただいたもの。念願のマイカーで緑溢れる公園に行き、作品制作をするのがマイブーム

今は職であり生きがいでもある手芸は驚くことに元々は嫌いな分野だったという。きっかけは6~7年前、伝統刺繡を教える知人から、ビーズ刺繡が盛んなルーマニアで行う“手仕事の旅”という企画に誘われて参加したこと。

10日間ほど滞在して、現地の村のおばあちゃんたちが施すビーズ刺繡をみて手仕事の良さを再確認したのだ。子どもが生まれた当初、古着のTシャツを繋ぎあわせたマットやヘアゴムなどを手作りしていたことを考えるとその時からすでにこうなる兆しがあったのかもしれない。

友人から頼まれたオーダーは黄色い虎ではなく青い虎。青い虎に早く会いたいという気持ちで丁寧に針を通す

作品制作の上であえてルールは作らない。今日はここまで終わらせる、毎月何個作るとは決めず自分の気持ちを尊重し、自由に。好きの感情を大事にしているからこそ、本や映画から素敵だと感じた言葉を刺繡で吹き込んでいくYuccoさんの作品は量産型の商品とは違い、1つ1つに意味が込められ、Yuccoさんの等身大を感じられる。

作品で使う生地は旧いことが重要で針を通した感覚や質感が柔らかいもの、ビーズと糸は基本日本で仕入れるが、近所の人が使わなくなった糸を家まで届けに来てくれることもあるそうだ。クールなスタイルと裏腹に愛嬌のあるYuccoさんの人柄があってこそ。

今後の目標は、「言葉を添えた作品集を出版すること。なのでこれからも言葉拾いを継続して頑張ります」

色鮮やかなアクセサリーは身につけるだけで多幸感が溢れてくる

考えるよりも直感で選ぶ、Yuccoさんの愛おしいもの。

インドに伝わる使い古された古布を重ねて刺し子を施したカンタという生地を主に作品に使用する。カンタの端切れにタンバリンステッチでカラフルに刺繡を施していく。

デザインのイメージは特に決めず、その時頭に浮かんだものを形にするのがYucco流。

大振りで原色が目を惹くアクセサリーの中には友人のハンドメイドもある。それは宝石以上に価値のあるモノで永く使いたくなる。

インテリアやデザインの写真集。洋書ならではの独創的な絵からインスピレーションを受け、常に感性を刺激することを忘れない。

ルーマニアのトランシルヴァニア地方に伝わる伝統刺繡。現地のおばあちゃんから貰ったものと自分で制作中のもの。

お世辞でもきれいな状態とは言えないアンティークのカーテンも刺繡を足し、白糸で上から補強すればご覧の通り生き生きする。

アメリカン・ヴィンテージのピクニックバスケット。他にも日本製の小さなかごを多く所有している。実は無類のかごコレクター。

20代から愛用しているDr.Martensのブーツはこれで5足目。普遍的でどんなシチュエーションでもマッチしてくれるこのブーツに一途だ。

(出典/「CLUTCH2023年8月号 Vol.92」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

Lightning, CLUTCH Magazine, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

ランボルギーニ三浦

Lightning

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

杉村 貴行

2nd(セカンド)

ブランドディレクター

杉村 貴行

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部