Stevenson Overall Co.デザイナーの多賀谷さんが選ぶ俺視点の古着やアンティークたち。Vol.01

古着やヴィンテージ、アンティークと呼ばれるアイテムは、現代では生み出せない時代を経た風合いや作り、それにその時代ならではデザインだったりと魅力はそれぞれ。その中にもいわゆる王道的なアイテムは多く、それらにはコレクターもいるほど。ただ、いわゆる古着やアンティークの選び方も、デザイナーになると、そのチョイスはひと味違う。ステレオタイプな古着やアンティーク愛好家にはない、デザイナーならではのチョイスは、「はっ」とさせられる独自な視点が勉強になる。ここではスティーブンソンオーバーオールのデザイナーである多賀谷さんの独自の視点で選ばれた「俺視点」で散財した古着やアンティークをレポートする。

多賀谷強守さん|機能服として生まれたヴィンテージのワークウエアやミリタリーウエアに、もしデザイナーが存在していたらという世界観をプロダクツに落とし込むStevenson Overall Co.のデザイナー。独特なセンスと縫製仕様にまでこだわりを持ったアイテムたちは、日本のみならず世界でも高い評価を受けている。http://www.soc-la.com

市場価値よりも自分のなかの価値基準で選ばれた古着やアンティーク。

Vintage Mouton Jacket

フライトジャケットをベースにしたデザインながら、真っ赤に染め上げたところがおもしろいだけでなく、オーナーが洗ってしまったのか、ボア部分が移染して赤く染まっているところが古着ならでは。いわゆる普通の古着のムートンジャケットだったら手に入れていない。偶然生まれた雰囲気に偶然出会う。そんな縁が古着のおもしろさだと思っている

Wool Rich Hunting Jacket

ボディがウール、袖部分がモールスキンになったウールリッチのハンティングジャケット。もともとは狩猟用の防寒着として生まれたデザインだけど、ファッションとしても見逃せないデザイン。アメリカの友人であるマイクが「おまえのために見つけてきたから買いな」と紹介してくれた1着で、カラーの組み合わせが秀逸。

Peruvian Jacket

詳細はわからないが、中南米のどこかの民族衣装と思われるヴィンテージジャケット。おそらう普段使い用ではないので、手作業による装飾が凝っていて、量産されるアイテムとは明らかに違うオーラがある。これをバシっとコーディネイトできたらカッコいいのではないかと思い手に入れた。

Vintage Glasses

ヴィンテージのアイウエア専門店に友人に連れられて行ったときにその世界観に魅せられて手ぶらでは帰れなくなる。多くのヴィンテージをセレクトしているなかでスタッフに勧められるがままに手に入れたのがこれ。リムレスのシンプルなデザインながらテンプルやノーズパッドがクラシカルそのもの。中央のブリッジ部分にも細かい装飾が入っていて、かなり気に入った。

Silver Bangle Watch

カリフォルニア最大のフリーマーケットであるローズボウル・フリーマーケットで手に入れたネイティブアメリカン(ナバホ族)の装飾が入ったブレスレットウォッチ。この手のアイテムはいわゆる紳士用の時計がセットされることが多いけれど、これはミリタリーウォッチになっているところに注目。ネイティブアメリカンと、ミリタリーという組み合わせに王道から外れたおもしろさがあるのではないかと。

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

金子ノブアキが着る【REDKAP × FREAK’S STORE】

  • 2026.10.21

長い歴史を持つワークウエアブランド〈レッドキャップ〉と〈フリークス ストア〉のコラボアイテムを金子ノブアキが今の感覚で着こなす。年齢を重ねたからこそ楽しめる服のこと、ブランドが持つ哲学のこと、そしてこれから大切にしていきたいこと。45歳を迎えた金子さんに、ファッションと生き方について話を聞いた。 タ...

東洋エンタープライズが手がける「ゴールド」。高品質な素材選びに一切の妥協なし。

  • 2026.10.20

1965年に創業した日本屈指の老舗メーカー東洋エンタープライズ社が手がける〈ゴールド〉。同社が得意とするヴィンテージへの膨大な知見と技術力の高さを活かしつつも上質にモダナイズしたものづくりに定評がある。着用時のシルエットはもちろん、高品質な素材選びに一切の妥協をしないこと。それこそがシンプルな服に深...

遊び心とヘビーデューティ! 「ジムマスター」のアウトドア&ミリタリー

  • 2026.10.18

ほどよく力の抜けたカジュアルウエアを展開するカナダ生まれの「ジムマスター」。その真骨頂は、実は骨太なアウトドア&ミリタリーにある。ヘビーデューティな機能美を日常着へと昇華させる秘訣は、「ジムマスター」らしいほんのすこしの遊び心! カラフルな配色の裏に確かな実用性あり! 【右】主役は厚手のボアジャケッ...

東京・入谷にできた靴づくりの新聖地「THE ZINE FOOTWEAR CLUB.」にメディア初潜入!

  • 2026.10.18

「ブラザーブリッジ」や「シュアブーツ」を手がける「ザ ジン フットウェア」。店舗と企画・縫製工場がひとつになったいわば“本拠地”を入谷に新設した。メディア初公開となる、その全貌に迫る。 メーカーでもあり店舗でもある新拠点 弊誌の読者であれば、おそらく「ブラザーブリッジ」という革靴ブランドはご存知であ...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

Pick Up おすすめ記事

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

原毛から生地まで。一貫生産を守る英国生地の名門「ムーン」とは?

  • 2026.10.19

服を突き詰めていくと辿り着くのが生地。トラッド好きなら一度は耳にしたことがあるであろう英国の名門が「ムーン」だ。羊毛から紡績、染色、織布を一貫して行う英国最後の生地メーカーが誇る伝統のモノづくりに迫る。(写真は、生地の製造において重要な“織り”の工程。タテ糸とヨコ糸をゆっくりと交差させ、チェック柄が...

金子ノブアキが着る【REDKAP × FREAK’S STORE】

  • 2026.10.21

長い歴史を持つワークウエアブランド〈レッドキャップ〉と〈フリークス ストア〉のコラボアイテムを金子ノブアキが今の感覚で着こなす。年齢を重ねたからこそ楽しめる服のこと、ブランドが持つ哲学のこと、そしてこれから大切にしていきたいこと。45歳を迎えた金子さんに、ファッションと生き方について話を聞いた。 タ...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

気鋭のアイウエアブランド「CUBITTS」が描く、クラシックとモダンの共鳴

  • 2026.10.19

18世紀から20世紀にかけて眼鏡産業の世界的な中心地であったものの戦後、衰退の一途を辿ったロンドン。この地で2013年に創業した「キュービッツ」は当時を彷彿とさせるクラシックスタイルをモダンに昇華させた独自の世界観を築く気鋭のブランドだ。 伝統と現代とを繋ぐアイウエアの研究所 「キュービッツ」は伝統...