多岐に渡って収集するブーツコレクションから、大好きなワーク系とカウボーイ系をピックアップ。

ヴィンテージという概念が存在する世界には、必ずコレクターが存在する。そのカテゴリーは細分化されており、デニムのようにメジャーなものから知る人ぞ知るニッチなものまで、奥深い世界が広がっている。ここではそんな中でもブーツのコレクターにフィーチャー。膨大なコレクションの中から厳選した逸品を紹介する。

「福禄寿」オーナー・奥山武さん

1979年生まれ。三重県四日市市出身。18歳でシューリペアショップに入社し、様々なジャンルの靴の修理を手掛け、修行を積む。23歳の時に独立し、ワークブーツ専門のシューリペア&カスタムショップである福禄寿をスタート。2012年に現在のショップに移転。

靴が好きになったきっかけは、高校1 年生の時に手に入れたCHIPPEWAのエンジニアブーツで、それ以来、ワークブーツだけでなくTricker’sやALDENなどの伝統的なシューズメーカーのものも集め始めた。今のスタイルを確立したのは、18歳で購入したHARLEY-DAVIDSONの影響が大きい。シューリペアショップで働く傍ら、休みの日は洋服店でのバイトに明け暮れ、HARLEY-DAVIDSON を通じてできた友人や知人からのワークブーツのカスタムオーダーが、福禄寿の唯一無二のスタイルに繋がっていった。

そして10年以上の構想期間と設備投資を経て、満を持してオリジナルブランドであるKEYSTONESHOE CO.を2019年にスタート。ウェブで販売せず、奥山氏が自ら店頭で接客し、サイズを測った上で購入ができる。その真摯な対応から、多くのファンから絶大な支持を得ている。http://hukurokuju.com/

1950s CHIPPEWA Engineer Boots

諸説があるが、映画『THE WILD ONE』でマーロン・ブランドが履いていたモデルとしてファンの間で有力視されているのが、このCHIPPEWA。セパレートソールやバックルが特徴。

1940s CHIPPEWA Hunting Boots

通称「黒縄タグ」と呼ばれるデザインから製造年代を判別。ヒール付きのゴム製ソールは、オハイオ州の『Lima Cord Sole & Heel Co』のグロコードソールである。

1950s-1960s CHIPPEWA Engineer Boots

「黒縄タグ」直後のタグデザインから製造年代を判別。アウトソールは、コードソールが使われている。以前のオーナーだったバイク乗りが手編みしたであろうストラップが個性的だ。

1990s CHIPPEWA×QUICKSILVER Monkey Boots

QUIKSILVERとのダブルネームの蛍光ピンクのモンキーブーツ。カカト部分をスウェードで切り替えている。デッドストック。

1970s NASTY FEET(Made by CHIPPEWA)Engineer Boots

かなり雰囲気のいいブラウンの10インチ丈のもの。Easyrider Magazine誌面での通信販売のみだったので、現存数はかなり少ない。

1980s CHIPPEWA Engineer Boots

バックステーが真っ直ぐになっているためテキサス工場で作られたものとわかる。ディズニーのペイントは以前の所有者のカスタムで、そのクオリティが非常に高い。

1990s RIOS OF MERCEDES Western Boots

160年以上の歴史を持つテキサス州にある名門メーカーのもの。ブラックのオーストリッチを用いたローパーは、片足にブランドタグ、もう片方に販売店のネームが付けられている。

1970s RIOS BOOTS COMPANY Western Boots

1928年に創業された老舗。オーダーメイドを主軸とした高級ブーツメーカーとして名を馳せた。ちなみに創業者の一人が独立して立ち上げたのが、かのRIOS OF MERCEDESである。

◆

これは奥山さんのコレクションのごく一部。本誌では他にもたくさんのブーツを紹介しているので、そちらもチェックしてほしい。

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2022年12月号 Vol.88」)

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