デザイナーズホテルはその都市の感度の指標
著名なデザインチームの指揮のもと、ロビーから客室まで一貫したコンセプトで作られており、小さなアメニティ類のセレクトにも抜かりがない。
そういったホテルは、日本ではデザイナーズホテルという名で、欧米圏ではブティックホテルという名で広く浸透している。また、デザイナーズホテルは、ブティックやレストラン、カフェ、街行く人々のファッションなどと並び、その都市の感度の高さを知るひとつの指標にもなっている。宿泊客のみならず、一般の人も利用したくなるようなカジュアルで洒落たバーやレストランを備えているのも特徴のひとつだ。
CLUTCH BOOKS シリーズから発売した『NEW YORK HOTEL INTERIOR』は、デザイナーズホテルがある都市のなかでもニューヨークに特化した一冊。そこで担当編集者にその想いを聞いた。
ニューヨークでデザイナーズホテルが続々オープン
正直なところ、デザイナーズホテルそれ自体は新しいトピックスではない。だが、慣れない土地を訪れる旅行者に、特別な時間と経験を提供する力を持っているデザイナーズホテルの空間デザインを実例集としてまとめたいという気持ちが強かった。
ニューヨークではこの数年の間に続々とデザイナーズホテルがオープンしており、それぞれにしっかりとしたコンセプトが立っている。100年以上前の建物をリノベーションしたり、ヴィヴィッドな色を壁に何色も使ったりと、規模や発想も桁違いだ。本書ではマンハッタンからブルックリン、そしてニューヨーカーが休暇に訪れる郊外まで足をのばしたが、1冊を通して次から次へと色々なデザインが登場するので、飽きることなくページをめくっていただけるだろう。
【URBAN COWBOY B&B】
【GRAMERCY PARK HOTEL】
利便性も高いデザイナーホテル『THE LUDLOW』
ちなみに編集担当は、本書で紹介している『THE LUDLOW』に宿泊。
ロウワーイーストサイドとソーホーの中間地点にあり、色々なショップへのアクセスも抜群。木材やレザーを多用した重厚感のあるインテリアに、アートや白レンガ、グリーン、ネオンサインなど街並みに合うヒップなセンスを取り入れたデザインが特徴。バーラウンジやレストランは終日賑わっているうえに、部屋は清潔で快適。また海外のホテルで心配される「シャワーの水圧不足」においては申し分ないほど水が出る。デザイン重視だと利便性にかけるのでは、という心配は、さすがはニューヨーク、杞憂なようだ。
ほかにも基本的なホテル情報も掲載しているので、ニューヨークに行く際のホテル選びにもぜひご活用を。
(出典:『CLUTCH web』)
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