鯖江からメガネ職人・工場のイメージを変える革命児・上木 敬介

  • 2024.03.27

メガネづくりにおいて、分業制が主流。だが鯖江にはその工程をほぼひとりで完結させる稀代の職人がいる。年々機械化が進んでいるとはいえ、最後にクオリティを左右するのは「人の手」にほかならない。「the WORK」を営む上木敬介さんもそんな職人の一人だが、カフェや雑貨店と見紛うようなお洒落な佇まいのメガネ工場、ファッション性の高い装いと従来の職人像とは異なる存在だ。

工場だとは思えない現代的な佇まい

「the WORK」上木敬介さん

コンクリート造りにガラス張りの入り口。カフェや雑貨店と見紛うようなお洒落な佇まいだが、実はこれもメガネ工場。そして、この工場を営む上木敬介さんは、メガネ職人にしては若手の43歳。11年間「谷口眼鏡」というメーカーで経験を積み、2017年にここを立ち上げてからは、たったひとりでメガネ作りを行っている。

上木さんの着ている服や纏っている雰囲気は到底職人とは思えず、むしろファッションデザイナーの出で立ち。機械や作業風景を見るまでは、誰もここが工場だとは思わないだろう。

「鯖江は閉鎖的で、技術や設備などを隠す傾向にあります。でも鯖江は、約120年もメガネづくりをやってきて、これまでにとてつもない人数が関わっている。それに比べれば僕なんて大したことないし、技術も全部教えるから若い世代にどんどん入ってきてほしいという思いはありますね」

その考え方まで、従来の職人のイメージとは一線を画していた。

工場内に入るなり「サンタ・マリア・ノヴェッラ」のポプリが香り、落ち着いた音楽が聴こえる。森山大道の写真集が飾ってある。こんなメガネ工場は見たことがない
生地からメガネの形を削り出し、フロントに「アール」というカーブをつけるところまでは外注。そこから仕上げまで、なんと上木さんがひとりですべてを手がけている
少量生産だからこそ、細かなパーツに至るまでメガネに合わせて選定。カシメに使うピンもセルの厚さによって長さを変えており、その差はカシメ後の美しさに表れる

「無駄な工程を減らしたい」という上木さんだが、メガネの開きを左右する「合口カット」や「バフがけ」など、重要な作業には時間をかけていたのが印象的だ
「ザ ワーク」では、個人のビスポークも受け付けており、オリジナルブランドによる既製品も手掛ける。ECサイトのほか、一部ファッション系のセレクトショップに卸している

(出典/「2nd 2024年4月号 Vol.203」)

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