鯖江の伝統を未来へつなぐ、“民藝的逸品”「マル」のメガネ。

  • 2023.04.18

「マル」は、様々なOEMに携わった後、メガネデザイナーとしてデビューした山岸 誉氏がプロデュースするジャパンブランド。「国産メガネの祖」と呼ばれる増永五左衛門もあの世で目を細めているに違いない。現代の鯖江には伝統を未来へとつなぐ粋な銘柄が存在している。

道具として日本人の日常に溶け込んできた民藝的逸品。

昭和初期に日本で開発された合金のサンプラチナは、昭和50年代にチタン製フレームが誕生するまで高級素材として一時代を築き、鯖江のメガネ産業の隆盛を牽引してきた。

メッキなどの表面処理をしなくても、職人が高い技術と手間ひまを投入して磨きを行うことで美しい白金色の輝きを放ち、ほとんど変色することなく長く使える。サンプラチナの丸いメガネフレームと言えば、昭和天皇に愛用されてきたのが非常にアイコニックだ。

マルをプロデュースしている山岸 誉さんは「現在、クラシックスタイルのメガネがたくさんあるなか、日本ならではの素材であるサンプラチナに改めて着目し、鯖江でメガネの生産が始まってからずっとつくり続けられてきた丸メガネを軸に現代の洗練されたサイズ感へとリメイクしながら、ストーリー性があって時代を超越したプロダクトを提案したかった」と語っている。

メガネ界の「民藝」的な位置どりで今後も真価を発揮していくつもりだ。

鯖江の伝統素材と製法を令和の時代に守り抜く。

マルのフレーム製造を手がけているのは鯖江の職人、坂本和彦さん。父からメガネづくりを教わり、職人歴は50年以上になるという。父の代から工房で手がけてきたのが、昭和の時代の高級素材であるサンプラチナを使ったメガネ。

猟銃の銃身を利用した金属切断機など昔ながらの道具を使い、細かい作業を含めて100ほどの工程を手仕事に近い状態で行っていく。大量生産ではない、鯖江のメガネづくりの原風景がいまもここに息づく。

「マル」のおすすめ眼鏡3本。

ラウンド・イチヤマ・カネテ

ラウンドシェイプが柔らかな雰囲気。鼻パッドではなく一山と呼ばれるブリッジによる鼻当てがすっきりとした印象を与える。テンプルの先までがサンプラチナの金手タイプでまとめてクラシックな趣きが充満。24200

ボストン・マンレイ・ナワテ

逆おむすび型を描くボストンシェイプのサンプラチナフレームが令和の時代にも尽きることなく洗練をアピール。ブリッジ部はノーズパッドと一体型のマンレイ山で、縄手タイプのテンプルとフィット感を向上。26400

ツーブリッジ・イチヤマ・カネテ

ボストンシェイプのフレームをツーブリッジで つないでいる。ブリッジは一山で、テンプルは金手。クラシカルな落ち着きを醸し出すと同時に、ツーブリッジならではの個性的な表情までアピールできる傑作だ。24200

【問い合わせ】
オプトデュオ
TEL0778-65-2374

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 20234月号 Vol.193」)

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