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世界を前進させるベンチャーキャピタルHCVC、今年もHCVC TOKYO SUMMITを開催

パリに本拠地を置くベンチャーキャピタルであるHCVCが、今年も東京でのイベント『HCVC TOKYO SUMMIT 2024』を開催。日本の投資家、企業の投資部門、政府機関などに対するプレゼンテーションを行った。開催日は12月11日。場所は東京駅の前、新丸ビルにある三菱地所が運営するThe M Cube。

パリに拠点を置くベンチャーキャピタルHCVC TOKYO SUMMIT 2023開催

パリに拠点を置くベンチャーキャピタルHCVC TOKYO SUMMIT 2023開催

2026年08月28日

パリを中心に活動するHCVC

冒頭の挨拶を行なったのは、台湾にルーツを持ち現在パリに住むジェネラルパートナーのJerry Yangさん。Jerryさんは日本語も堪能で、筆者は写真関係のイベントで知己を得た。

HCVCは、デジタルテクノロジーを活用する医療、世界のデジタル化、自動化、脱炭素化など、世界を前進させるベンチャー企業に対して投資するベンチャーキャピタル。

HCVC
https://www.hcvc.co/

Jerryさんをはじめ、フランスを中心に各国で活躍するメンバーで構成されている。

会場に集まったのは、日本のベンチャーキャピタリストや、企業の投資部門、政府機関の人々。ちなみに、プレゼンテーションはすべて英語で行われている。

安全で、経済性に優れた新しい原子力エネルギー

今回はHCVCが投資する3つの企業がプレゼンテーションを行った。

まずは、TRANSMUTEXという核エネルギー産業を扱う企業。同社は、核廃棄物をクリーンエネルギーと核燃料に変換するプラントを開発、建設し、保守、メンテナンスまでを行う。

TRANSMUTEX
https://www.transmutex.com/

当然のことながら、日本は原子力エネルギーの利用に対して批判的な意見の人が多いが、非原子力エネルギーだけで、今後国を支えられるのかどうかは、難しいところ。

地球温暖化を抑制しようとすると、化石燃料の使用を抑えなければならない。となると再生可能エネルギーが重要になるが原子力を選択肢に入れるか入れないかで、将来的な見通しは大きく変わる。

また、ご存じのように生成AIを動かそうとすると大量の電力が必要となる。原子力エネルギーを使えない日本は、生成AIの分野でも難しい舵取りを要求されることになる。

TRANSMUTEXの技術は、核分裂はもちろん核融合炉と比べても安全性に優れているという。長寿命放射性廃棄物質を出さず、短寿命、中寿命廃棄物のみを出すが、これらはすでに活用方法が存在する。

比較的小型のTransmutationの施設はすでに建設が始まっており、安全なプロセスであると確認されているという。

もちろん、いかに安全であっても、日本においては当分の間これらの新技術を導入した施設の建設は難しいと思うが、それは同時に日本が国際的競争力を維持するのが難しいということでもある。

シミュレーションも可能な人工衛星のOS

続いては、ANTARIS。宇宙開発に取り組むソフトウエア企業だ。

ANTARIS
https://www.antaris.space/

人工衛星のテクノロジーはこれからますます重要性を増すとともに身近なものになっている。従来は多くの企業がそれぞれ独自に人工衛星のソフトウエア面を開発していたが、今後は『人工衛星のOS』とでもいうようなものが必要になる。それを提供するのがANTARISである。

人工衛星を打ち上げる企業はANTARISを利用することで、時間を短縮し、コストを削減し、リスクを減らすこともできる。

ANTARISは、人工衛星を制御することもできるし、シミュレーターと接続し、実際に人工衛星を打ち上げた時と同様のテストをソフトウエア的に行うことができる。

流体力学の世界にAIの技術を導入

Navier AIは、AIテクノロジーを活用して、空力シミュレーションを行う会社。

Navier AI
https://navier.ai/

F1を例に挙げるまでもなく、流体力学は多くの技術において非常に重要だ。

F1のレースで勝利するためにも、市販車の開発にも、風力発電にも必要だし、石油やガスのプラントにおいてもタービンのブレードの設計などに必要になる。もちろん、いろいろな製品の製造工程においても、優れた流体力学の技術は、さまざまなメリットを産み出す。

Navier AIはAIの技術を使って、従来の数値演算よりはるかに短時間、低コストで、ほぼ同じ結果をもたらすことができる。上段の数値演算での車両の空力解析には40時間以上を必要としているが、下段のNavier AIが必要とした時間は1秒以下なのだそうである。

ネットワーキングも重要

プレゼンテーションが終わったあとのネットワーキングの時間もHCVCのイベントでは非常に重要だ。

登壇者はもちろん、参加者も含めて、こういった場所でしか会えない人同士の交流が深まっていく。

というわけで、短い時間だが、濃厚なHCVC TOKYO SUMMIT 2024は幕を閉じた。

内容にご興味のある方は、HCVCにお問い合わせいただきたい。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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