スウェーデン人がこよなく愛する野外博物館「スカンセン」へGO
ここは“ザ・観光地”とも言えますが、やはりウェーデンに行ったことのある方はまだまだ少ない。日本人が「あっ、スカンセンね!」と言いう反応になるまでの知名度にはなっていない気がします。
スカンセンは1891年にオープンしました。今となれば最も歴史のある、世界初の野外博物園。スウェーデンでは、小学校の遠足で必ず行く場所で、動物と触れ合ったり、昔ながらのお土産の出店的なブースもあって、タイムスリップした気分にもなれます。
レストランもあるので、大人たちは美味しい料理や文化に改めて触れ、たくさんのイベントも頻繁に開催されます。夏と冬でまったく違う顔を持つスカンセンには、スウェーデン全域から、面倒を見られなくなった建物などを移設して大切に保管する場所でもあります。だから、動物や歴史的建物の他にも昔ながらの小さな街並みがあって、郵便局や薬局、本などを売る雰囲気あるお店も並んでます。
そんななかにカフェもあり、スウェーデンの美味しいコーヒーと菓子パンが楽しめます。小鳥たちも人間に慣れているから、用心しないとパン持って行かれるかも!
とにかく、スウェーデンでは自然と触れ合うことが大事! 子どもの頃からスカンセンに来ることは、ものを知るためだったりします。昔ながらの建物があるので、建築に興味のある方にも刺激になりますし、何百年前の時代を感じさせてくれる民族衣装を着たキャストもいます。そうやって、どの世代でも楽しめるのが人気の秘密。
ガラス王国・スウェーデンならではのガラス工芸品がズラリ!
わたしはスウェーデンへ帰る度にスカンセンを訪れます。それは、ここのガラス工房が大好きだからです。スカンセンオリジナルのデザインの置物が工房の隣のショップに売られていたり、時間帯によってはガラス吹き職人の仕事ぶりを見学することができます。ここでは、可愛いものが好きな友人や自分のための”粋なプレゼント”が手に入ります。それは、手作りの温かみも感じるガラスのアート。
わたしのお気に入りは、スウェーデンのシンボル「ヘラジカ」をモチーフにした作品。ひっくり返すとショットグラスになり、”見せる収納”が”魅せる収納”になります。海外に持って帰ると伝えればしっかりと梱包してくれますのでご安心を。とにかく色合いの美しさ、確実にひとつひとつが人の手作りである味わいも素晴らしい。
LiLiCoが結婚式を挙げたセグローラ教会もスカンセンの見どころ!
このスカンセンに「セグローラ教会」があります。1700年代に建てられ、ここに移設した木造のこの教会で、わたしと小田井涼平は結婚式を挙げました。電気もなく、白夜の夜に外の太陽と天井に飾られてあるキャンドルのみで参列者と新郎新婦を照らす。とても素敵な空間です。
ここスカンセンには、動物園から小さな水族館があり、建物の歴史も知ることができる施設。広場ではミュージシャンがバイオリンやアコーディオンを陽気に演奏して、子どもたちの笑い声で元気がもらえる。
夏は毎週火曜日にスウェーデン人なら誰もがテレビの前にクギヅケで観る「Allsången (アルソンゲン)」がスカンセンの大舞台から全国に生中継されます。日本で例えたら、「紅白歌合戦」が毎週ある感覚。このショーの司会になるのは誰だ? と毎年国民的なスターのみなさんが祈っています。司会者としてのスキルはマスト、歌も歌えないといけないし、ダンスも必須、そしてゲスト歌手の皆さんにインタビューもしないと! しかも普通のインタビューではダメです。面白くて、スターの新たな一面を引き出さないと酷評される、かなりプレッシャーのある大役。
このスカンセンからの生中継だからこその魅力がいっぱい。高台にあるためストックホルムを一望できることもあり、生でゲスト歌手を見たい人たちでスカンセンがごった返す日でもあります。
エントランスを出たところには、「スカンセン・ブティーケン」が。ここにはスウェーデンのハンドメイドがたくさんあります。スウェーデンを代表する陶芸家・リサ・ラーソンの「スカンセンシリーズ」や有名デザイナー、スウェーデンの歴史を感じさせてくれるものも。
ちなみに、スカンセンは、有名な「グレーナルンド遊園地」(Tivoli Gröna Lund)や「アバ・ザ・ミュージアム」の近くです。フットワークが軽ければ1日で回れます。
今回も、スウェーデンの香りを感じてくれたかな? いつかのスウェーデンの旅のために……。これからの時期が一年で一番いいですよ~!
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