これから注目の古着とは? Championの「目付き青タグ」スウェットの見極め方を教えます

古着ブームは留まることを知らず、ヴィンテージは枯渇、値段高騰も甚だしい。そんな世間でスポットライトを浴び始めたのが、これからヴィンテージになりうる1970年代以降の「ネクストヴィンテージ」。ここでは、そんな古着たちを深掘りする。アスレチックウエアの老舗ブランド「チャンピオン」。「ランナータグ」や「タタキタグ」、「バータグ」、「トリコタグ」といった各種タグのほか、看板アイテムである「リバースウィーブ」も含め、ヴィンテージ市場では古くから高い人気と価値を誇っている。今回はそんな「チャンピオン」のなかでも「目付き青タグ」の、ブランドを代表するメインアイテム“スウェット”に焦点を当て、さらに深掘りしていきたい。

ディテールからアイテムを読み解く

’80年代中期頃から使用される「目付き青タグ」。この頃からは、それまでのスポーツウエアやユニフォームから少し幅が広がり、タウンウエアを意識した様々なデザインが展開されるようになった。変わり種の「チャンピオン」スウェットを探すならこのタグ期だ。

様々なデザインが登場

学校名やチーム名を入れなくて良い個人のスポーツウエアやタウンウエアとして作られているからか、大なり小なり「チャンピオン」ロゴをプリントや刺繍で主張するモノが多くなった。素材も機能性という部分だけでなく、ファッション要素として選ばれているものが多く、色合わせや仕様を見ても、デザインとしてのディテールが多く見られる。

2万1780円 (ドロップ TEL03-3463-6086)
8580円 (ウエスビル TEL0471-62-5661)
9790円 (デザートスノー千葉 TEL043-225-9600)
8580円 (ベルベルジン TEL03-3401-4666)

タグの裏側にはメッセージ入り

ネームタグと別で品質表記タグが付いているアイテムには、ネームタグの裏に下のようにメッセージが記されている。これは、「チャンピオン」が1980年に特許申請しているキャッチフレーズである。

ブランドロゴ刺繍も多種多様

ワンポイント的に左胸に小さく入る「チャンピオン」ロゴ刺繍もあれば、カレッジロゴのように大きく胸に入るモノも。左のような大きな目玉Cロゴと通常のロゴを重ねるなど、様々なデザインが存在する。

7480円 (ピグスティa⇌zストア下北沢店 TEL03-6407-8229)
8590円 (ベルベルジン TEL03-3401-4666)

幻の目付きタグの「リバースウィーブ」が存在する

ご存知「リバースウィーブ」のスウェットには、専用のネームタグが付く。’80sならトリコプリントタグで’90sなら刺繍タグ。しかし、下の2着は脇のリブ使いなど間違いなく「リバースウィーブ」なのだが「目付きタグ」のみ。上は、「目付き白青タグ」でタグ内に「リバースウィーブ」の表記も入る。どちらもかなり珍しく、探してみる価値アリなアイテムだ。

8910円 (ステップアヘッド高円寺店1号店 TEL03-6454-6511)

2万5080円 (アンサンブル TEL0422-69-2795)

この記事を書いた人
原田学
この記事を書いた人

原田学

断然古着主義

1972年京都府生まれ。『2nd』『Lightning』『CLUTCH』 を支えるスタイリスト。『2nd』での連載は通算200回を超え、現代の古着市場のリアルな声を反映したスタイリングには定評がある。ヴィンテージやアンティークへの深い知識を持ち、素材や背景を理解したコーディネートにファンも多い。自らの“好き“を詰め込んだ私的アーカイブ『the SUKIMONO BOOK』は、ファッション業界内でも愛読者の多い。
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