“自由”であることのかっこよさを教えてくれた。|ビバリーヒルズ・コップ(1984)
廣澤さんがこの映画を初めて見たのは、小学生のころ。
「当時はインターネットもないので、アメリカのカルチャーを知る手段は雑誌か映画しかありませんでした。『ビバリーヒルズ・コップ』は、そんな僕にアメリカのカルチャーを丸ごと教えてくれた映画。
見たことのない車ばかりが走る街中で、主人公のアクセルがボロボロのノヴァを乗り回している。アクセルのスタイルは、ジャストサイズの501、アディダスのカントリー、そしてカットオフしたスウェット。『スウェット切っていいんだ』とか『車はボロボロでも格好いいんだ』とか、“自由”であることのクールさを学びました。
しかもそれがビバリーヒルズでは浮いていて、そこも含めていいなと思ったんです。いまの僕の自由なスタイリングの根幹には、この映画がありますね。ちょっと浮いているかもしれませんが、それもアクセルの影響です(笑)」
(出典/「Lightning 2025年2月号 Vol.370」)
Text/S.Takano 髙野周平 Photo/N.Suzuki 鈴木規仁、N.Hidaka 日高奈々子