和食の味付けに着想を得たロースト。
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デレクトコーヒーロースターズの代表兼焙煎師である田治さんは、老舗珈琲店であるカフェバッハのトレーニングセンターで修業を積んだ後、ブラジルやパナマ、コロンビア、グァテマラといったコーヒーの産出国を肌で感じ、’16年に自宅近くの代々木に念願の店を構えた。
「店内は自宅のインテリアの延長上にあるイメージで、夫婦で好みの家具などを置くようにしています。コンセプトは喫茶店でもなく、サードウェーブ系でもなく、日本の茶室をイメージしています。だからお店の中でお客さんときちんと対話したいという想いから、テイクアウトは行っていないんです」
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デレクトで出されるコーヒーカップは、まさに茶器をイメージしただけあって主に日本の有田焼や大倉陶園を使用するなど、和を想起させるアイテムで選んでいる。また田治さんは、焙煎する時にも日本の食文化からヒントを得てローストする。
「洋食は、どんどんと味を重ねて作る足し算の文化ですが、和食は引き算によって繊細に味を調えていく。焙煎もそんなイメージで豆にアプローチしているんです」
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