アメリカ最大級のフリマ最新レポート! ローズボウル・フリーマーケットにはアメリカの歴史が転がっている。

  • 2023.02.21  2022.06.10

要らないモノは捨てるよりも誰か欲しい人に売ればいいんじゃない? という極めてシンプルな思いで生まれたフリーマーケット。誰かの要らないモノはどこかの欲しい人に受け継いでもらう、そんなリサイクルでアメリカの旧きよき文化が受け継がれていく。それを最も感じるのは西海岸ではローズボウル・フリーマーケットだ。

毎月第2日曜日は日の出前からぞろぞろと人が集まり、米国文化の欠片が至る所で販売されている。最近ではサステナブルへの意識が高い若い世代にも人気で、競争率は高くなったし、ヴィンテージの価値が見直されて価格も上がり気味。それでもついつい遊びに行ってしまうのは、そこにアメリカンカルチャーのすべてが詰まっているからなんだよね。

コロナ禍でも熱気は変わらず、最新のローズボウルの様子をお届け!

日本にローズボウル・フリーマーケットの存在が知られたのはヴィンテージデニムの存在が大きい。今でもたくさんの旧いデニムに出会うことができる。かつては不用品的扱いだったが、今は宝物の扱い。

当然ながら取材をしたのは冬のロサンジェルス。カッコが夏なのが西海岸らしさ。ロースボウルのあるパサデナは冬でも昼間の気温はけっこう高め。ただし荒天時や朝晩は寒くなるので上着は必須である。

出店者の売り物よりもそれを運んできたクルマが気になる。

ロードサインやハンティングトロフィなど、アメリカのヴィンテージ雑貨の定番アイテムがごろごろ。ガレージを持っていたら壁に大きな看板を飾りたいよね。

稼働品もあればジャンクもある。そのへんは店主に聞いていただく。2眼や蛇腹式など、旧いフィルムカメラはその造形がカッコいいんだよね。

スヌーピーやミッキーマウスなど、年代も大きさも様々。アメリカンキャラクターって見ているだけでも元気になる。コンディションはいろいろだけど、何体か自宅に招き入れたくなる人も多いのでは?

インダストリアルな雰囲気がぷんぷん。男前なインテリアが好きな人には滞空時間が長くなりそうなブース。屋外のテント下にここまで作り込むっていうのもスゴイ。売り手だって必死なんだと再確認する。

好奇心旺盛。アンティークの地球儀なので、今とは国の数などは違うんだろうけど、勉強熱心なのはすばらしい。フリーマーケットは青空教室にもなる場所であることを知る。お父さんにねだってみたら?

アイアン系のインダストリアルなファニチャーたち。これを会場に持ち込むことだけでも相当大変な作業。だからこそ売りたいんだろうなと実感。

アメリカを代表する雑誌たち。紙媒体はボロボロになってしまうことが多いので、年々枯渇気味である。

気になるアメリカンなアイテムを紹介!

ウエスタンブーツやワークブーツは星の数ほど出会うアイテム。ブランドモノや年代モノはそこそこの価格だけど、こだわらなければ100ドル以内で買える。

’70年代のシュウインの代表作であるスティングレー。そのなかでもこれはフラワー柄のシートを装備した女性向けのフェアレディ。フルオリジナルで250ドル。

イームズのシェルチェアのなかでも豪華な4シーター連結タイプ。カラーがバラバラなので座面の年代はそろっていないかもしれない。1200ドル。

テーブルがそのまま巨大な時計になっているというアメリカっぽいファニチャー。文字盤がスモールセコンド付きでクラシカル。価格は150ドル。

旧いベンディングマシンは金属製なので、その重厚感だけでもアンティーク好きの心を踊らせる。中身のガムはさすがに現行品である。50ドル。

1970年代ごろのアイテムだと思われるサイドテーブルはアメリカらしい巨大なサイズ。ペアで350ドル。

シャツは50ドル、スウェットは68ドル、どれもカスタムメイドだということ。未来の有名デザイナーかも。

‘50年代のドライヤーはヘアサロンで使われていた業務用。カラーがいかにもゴールデンエイジ。200ドル。

ハスクバーナ乗りなら1着は持っていたい当時のロンT。’70年代特有の光沢感のあるレーヨン製。当時は各バイクメーカーのモノが存在した。85ドル。

ファイヤーキングはジェダイと並び人気のキャラクター系もちらほらと。気になる価格は30ドルから。人気キャラクターはもうちょっと高額になる。

いつになったら気軽に前のようにアメリカに行けるのか。写真を見ながら溢れる物欲をため込んでおいて、いつかの日に散在しよう!

(出典/「Lightning2022年5月号 Vol.337」)

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