アメリカ車唯一のフルサイズバン「シボレー エクスプレス」ってどんなクルマ?

フルサイズバンは、大きな荷物がカーゴルーム内に積めるとあって、GM、フォード、クライスラーがそれぞれモデルをラインナップし、鎬を削ってきた。しかし、まずは2003年にダッジラムバンが、続けて2014年にフォードEシリーズが、相次いで生産を終了。最後に残ったのは、今回紹介するシボレーのエクスプレスのみという状態だ。

コンバージョンモデルのフルサイズバン【2003 CHEVROLET EXPRESS EXPLORER(シボレー エクスプレス エクスプローラー)】

今回紹介するのは、そんなエクスプレスをベースにアメリカの老舗コンバージョンメーカー、EXPLORER社で架装されたコンバージョンモデルだ。

コンバージョンモデルはパッセンジャーモデルと大きく異なり、リアシートや内装が非常に豪華で、後席の居住性は非常に高い。またコンバージョンウィンドーと呼ばれるリアの窓を装着することで、後席の開放感も抜群なのだ。

とはいえアメリカのフルサイズ故に、全長は約5.7m、全幅の2.15mとかなりのビッグサイズ。慣れてしまえば運転はさほど苦労しないが、駐車スペースはどこでもとい
うわけにはいかない。

しかしあえてそんな不自由も楽しんでしまえるほど、アメリカンフルサイズバンには魅力が詰まっている。大量の荷物とともに家族でキャンプをするもよし、シートを外してバイクを積むことだって可能。広い車内をどうやって使うかは購入したオーナー次第なのだ。

コンバージョンならではの豪華なディテールを拝見!

全高はほぼ2mなので、ショッピングモールに多い2.1m制限の立体駐車場でも大丈夫

全長5.7mの大きなボディだが、それゆえに車内は驚くほど広く、コンバージョンモデルの内装も豪華。このまま使うも良し、自分好みにアレンジして使うも良し、とにかく使い方はオーナーの好み次第なのだ。

エクスプレスが評価されているのが、このリアゲートの開き方。ヒンジを極力ボディ外側にすることで、ゲートが車内幅いっぱいに開くのだ。

コンバージョンモデルの大きな特徴がこの大きな窓。開放感があり、車内も明るい上に、下部がスライドして開く仕組みとなっている。

ホイールはアメリカンレーシングの16インチで、タイヤはホワイトレターが印象的な245/75サイズのヨコハマ・ジオランダーを装着。

フロントフードからはエアクリーナーしか見えないが、エンジンはGMのVORTEC 325.1ci(約5.3リッター)に4速ATの組み合わせとなる。

コンバージョンのシートは、グレーレザーと非常にゴージャス。セカンドシートは回転式で後ろに向けることも可能。

ダッシュ周りはかなり近代化され、シフトレバーはコラムATで、パーキングブレーキは足踏み式を採用

キャンプなどアウトドアの遊びの足にはもちろん、都会でこんな大きなボディを操ること自体が楽しさに満ち溢れている。フルサイズバンのある生活は、味わったことのない面白さを感じさせてくれるだろう。

(出典/「Lightning6月号増刊 VAN STYLE」)

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