ダートトラックで世界の頂点を目指す男・大森雅俊選手に注目!

  • 2021.10.22  2020.06.04

アメリカで発祥し、未舗装のオーバルコースを周回して速さを競うシンプルかつエキサイティングなモーターサイクルスポーツ、ダートトラック。土煙を上げ、猛スピードでリアタイヤを滑らせながらコーナーを曲がるその姿は、観る者を熱狂させる。そんなダートラックに魅せられ、世界のトップを目指すひとりの日本人がいる。ダートトラックライダー、大森雅俊。今季、初めて開催されるFIMダートトラック世界選手権へのキップを手にし、虎視眈々とチャンピオンを狙う大森選手に、その熱き想いを伺った。

FIM初のダートトラック世界選手権に参戦!

ダートトラックライダー 大森雅俊さん|1989年茨城県出身。14歳からダートトラックを初め、18歳 から海外レースに参戦。そのテクニックが評価され、AMA・ FIMのナショナルゼッケンを持つ唯一の日本人ダートトラックライダー。今年、FIMダートトラック世界選手権に、スペインのホンダワークスチームよりフル参戦する ※AMA=全米モーターサイクル協会 FIM=国際モーターサイクリズム連盟

この日は大森さんの練習日。埼玉県川越の入間川の河川敷にあるオフロードビレッジにお邪魔し、練習の合間をみて話を伺う。

「昔は、練習というとがむしゃらに走っていたんですが、今はもっと考えるようになりました。走って、『もっとこうすればよかった』『こうできたんじゃないか』というような課題を持ち帰り、考えるんです」

前日に雨も上がり、この日は快晴。路面状況をチェックしながら、自らの課題を課して走り込んでいくという大森さん。ただいまオイルを抜いている最中。2時間に1回はオイルを交換するとか

大森選手が操るマシンは、練習機とはいえコンペティションモデル。ハイパフォーマンスを紡ぎ出す反面、エンジンの寿命も短いため、練習も、走行時間や距離ではなく、当然「内容」を求めるものとなる。「毎日ステップアップできなければ、バイクをやめる」。大森さんは、若かりし日に、自らそう誓ったという。その覚悟が、いまでも体に染みつき、練習にも現れている。

本誌でもお馴染みファーストアローズの伊藤一也さんと大森さんは、共にこのコースでダートを練習するレース仲間。この日もマシンや世界戦の話で盛り上がっていた

大森さんがダートトラックを始めたのは14歳の時。友人の兄がもてぎでダートをやっており、練習に誘われたのだ。これが、大森さんの人生の転機となる。バイクを操る難しさ、疾走する気持ちよさ、ドリフトしてゆくカッコよさ、焼けるオイルの匂い……そのすべてに魅了された大森少年は、この日よりバイク漬けの日々を送ることとなる。とはいえまだ14歳。金もなく、親の援助も得られない。放課後はバイク店に行き、手伝いをさせてもらった。

練習前のマシンチェックに余念がない大森さん。ちなみにこのマシンは、現在売り出し中(ページ下参照)

「あの頃は何もなかったですね。バイクを手に入れても、パーツもないし、壊れれば自分で直すしかない。すべて独学ですよ。ある日タイヤが欲しくて、専門ショップに廃タイヤをもらいに行ったんです。でもくれない。粘ってたら、『目をつむってるから持ってけ』って(笑)。燃料は家のクルマから抜いてました」

当時から、とにかく負けるのが嫌いだった。小学生のライダーに負けたこともある。負けた時はいつも、その理由を自分に問い続けた。いつしか、大森さんの生活は、バイクしかなくなっていた。

「もてぎの全日本に出場するようになり、『とにかく俺はバイクで稼いでいく』と決めました。友人と遊んだり、彼女を作るような“青春”をしている暇はなかったですね」

夢は「世界で一番速いライダーになること」という大森選手。ドイツ、イタリア、フランス、チェコの世界選手権全4戦をどう走るか、今から楽しみだ

その時に自らを奮い立たせるために誓ったのが、前述の覚悟なのだ。17歳で渡米し、AMAのチャンピオンシップに出場、その後FIMに呼ばれ、世界ランキング6位となる。「すべての階段を着実に昇ってきた自負がある」という大森さんの次なるステップが、今年開催されるFIM初のダートトラック世界選手権。昨年12月にチームから声がかかり、スペインのホンダワークスチーム「HONDA ART BOX TEAM」から参戦することが決まった。

「ダートトラックには、スピードや駆け引き、マシンコントロールなど、すべての二輪競技の魅力が詰まっています。リアを滑らせてドリフトして抜いていく迫力と派手さが、ダートトラックの面白さです」

6月のドイツを皮切りに始まる世界選手権。表彰台の最も高い場所に初めて日本人が立つ日も近い。

大森さんやファーストアローズ伊藤さんが練習を行うのは、 埼玉県川越にある「オフロードビレッジ」(http://www.w estpoint.co.jp/offroadvilla ge/

これが大森選手の練習マシンだ!

この日、大森選手が練習に使用していたマシンがこちら。排気量は450cc、タイヤは前後19インチに換装(純正はフロント21インチ、リア19インチ)。フロントブレーキとフェンダーが付いていないのがダートマシンの特徴だ。ステアリングステムでフロントフォークの寝かし具合なども調整可能。ホイールリムを半分だけオレンジにペイントしているのも◎。

ドミノのハイスロットルキットを装着し、ハンドルもドミノ。絶妙な高さで気に入っているのだとか
ダートトラックの必需品、ホットシュー。レーシングブーツに合わせて作られるステンレス製のスリッパ。別名「鉄スリッパ」とも

大森選手の“チャンピオンマシン”SUZUKI RMZ450がFor Sale 中!

大森選手がレースで実際に使っていたマシン、SUZUKI RMZ450が、なんと購入できる! これは、大森選手がFEVHOTS(Far East Vintage Hotshoe Series)でチャンピオンになった時に乗っていた紛れもない「チャンピオンマシン」。各部に手が加えられた、まさに“戦うバイク”なのだ。価格は80万円(税別)。下で紹介する大森選手応援サイトでゲットできるぞ!

目指せ日本人初のチャンピオン!みんなで大森選手を応援しよう!大森雅俊選手応援購入サイト、オープン!

今年開催される、FIM初のダートトラック世界選手権に、スペインのホンダワークスチームからフル参戦しチャンピオンを目指す大森選手。そんな彼の“夢” を、一緒に応援するプロジェクトが発足した。数量限定の応援グッズや、大森雅俊モデルのスペシャルグッズなど、ここでしか手に入らないアイテムをゲットして、大森選手を応援しよう! お馴染みファーストアローズの“大森スペシャル” や、人気漫画『キリン』の作者・東本昌平先生のオリジナルイラスト、上で紹介したレース仕様車両など、激レアアイテムが盛りだくさん。これにより集まった資金は、すべて世界戦全4戦でのレース参戦費用に充てられる。応援したい人は、下記QRコードを読み取ってサイトに飛ぶべし!

FIRST ARROW’ s の大森選手応援アイテムに注目!

1.大森選手のゼッケン“70” を唐草模様で彫り込んだチャーム付きのチェーン(50㎝)2万5000円×10 / 2. “70” を唐草模様で彫り込んだチャームトップ1万円×20/ 3. “70” を象ったイーグルのハートフェザー付きフェザーペンダントトップ3万円×10 / 4. “70” を象ったイーグルのハートフェザーペンダントトップ8000円×20 / 5.すべてセットにした大森70スペシャルネックレス10万円×1セット

※QR コード以外でサイトを確認する場合は、応援購入サイト「マクアケ(http://www.makuake.com/)」の検索から“大森雅俊” とご入力ください。
※プロジェクトの実施期間は〜6月10日までとなります。

(出典/「Lightning 2020年5月号 Vol.313」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部