遠い昔の話。25年くらい前かな。大学を卒業して新社会人になり、最初に迎えた正月休み。高校や大学時代の友人たちと会うと決まってボーナスで買った時計の自慢大会になった。当時、最初のボーナスを高級腕時計に費やす若者がどれだけ多かったことか。当時の俺の会社はボーナスなんてない。学生時代に義理の兄貴からもらったタグ・ホイヤーは既に時代遅れなデザインで、参加するのも恥ずかしかった。まあ、当時は若かったからね。それ以来、高級時計には手を出さない人生。身に付けていること自体が珍しい。
これまでに購入した時計といえば、ラコのクロノグラフの他に、ハミルトンのカーキとベンチュラとベンチュラとベンチュラ……。編集部のスタッフから誕生日プレゼントとしてもらったものもヴィンテージのベンチュラだった。どうやら私はベンチュラのプチコレクターのようだ。自分では意識したことはないのだが……。
ハミルトン ベンチュラ グラッド ハンド スペシャルエディション 10thアニバーサリー

それなのに、人生5本目のベンチュラ、また購入。但し、今度のベンチュラは凄いんだぞと、自分に言い聞かせてまたまた購入してしまった。ロレックスなんかと違って、勢いで買える値段だから増えちゃうんだろうな。希少なグラッドハンド10周年のスペシャルエディションだし、5本目だろうが、悩まずゴーサイン。この誘惑には勝てないよ。



【問い合わせ】
グラッドハンド コア
TEL03-6438-9499
http://glad-hand.com
※掲載情報は取材時のものです。
(出典/「Lightning2019年12月号Vol.308」)