1950s LEVI’S 506XX
すべてのデニムジャケットの基を築いたLEVI’S 506XX。通称、1st(ファースト)と呼ばれるモデルはヴィンテージ好きにとって憧れであり、ひとつの終着点でもある。なかでも圧倒的な残存数の少なさから一躍有名となった「Tバック」。背面のヨーク部分から一本の接ぎがあることからヴィンテージファンの間で、そう呼ばれるようになった。サイズが大きく、生地が足りなかったのだ。
「ボクが初めてファーストのTバックを買ったのはブランドを始めた前後の8年ほど前。インディゴは薄く、複数箇所リペア跡がある針付きバックルが付いているジャケットでした。よりコンディションのよい個体を探していたところ、2年前にこのジャケットに出会いました。インディゴも多く残っていて、サイズもこっちのほうがゆったり。
針付きバックルではないものの、革パッチが残されていたり、コンディションの良さを優先した感じですかね。Tバックが2着も要らないなと思っていたので一枚は手放しました。もちろん大切にしていますが、すごいヴィンテージだからといって気を遣って着るのは、自分のスタイルではなくあまり好きではないので、日頃のスタイルの中で気にせずコーディネイトを楽しんでいます。サイズも色も抜群のこのジャケットは一生着ると思います」
(出典/「CLUTCH2024年8月号 Vol.96」)
Photo by Masahiro Nagata 永田雅裕 Hidetaka Yamada 山田秀隆 Takahiro Mori 盛孝大 Hiroto Yorifuji 依藤寛人 Text by Tamaki Itakura 板倉環
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