フランス生まれのレトロスニーカー「パラディウム」をディグる!

  • 2024.11.19  2024.08.13

シンプルな街履きスニーカーというイメージのあるパラディウムだが、ブランドのルーツはミリタリー。軍人や探検家といった過酷な環境へ赴く方たちの足元を支えたそのヒストリーは意外と知られてはいない。現代のアイテムへと脈々と受け継がれる、快適性と堅牢さを歴史と共に紹介する。

フランチミリタリー発の注目レトロスニーカー

PAMPA HI。フランスの外国人部隊のためにつくった軍靴を軽量化、深い凹凸が特徴的なソールを組み合わせた[パンパ]が1949年に誕生。このモデルはその直系[パンパ ハイ]。1万3200円(エスラッシュ 横浜店 TEL045-225-8075)

フランス・パリ郊外で航空機用のタイヤメーカーとして1920年代に創業したパラディウムはラバーの硫化・圧着などの技術を高く評価され、大戦後の1947年にはフランス軍の要請により軍用ブーツを完成させる。外国人部隊用として開発され、部隊の本拠地があった北アフリカの砂漠地帯やジャングルなどでの任務において隊員たちの足元を支えた。

そして、その2年後にはブランドの顔であり、様々なモデルの原型となる傑作[パンパ]が誕生した。そんな歴史を持つ、軽量かつ堅牢な一足は’60年代以降、徐々にアウトドアフィールドや都市部へと浸透しファッションアイテムとしても認知されていく。

現代においては防水素材のアッパーを使用した[パンパ ハイ シーカー ライトプラス ウォータープルーフプラス]がキャンプシーンでの注目を集め、キャンパーたちの足元を支えている。

探検家も魅了した履き心地と耐久性。

1960年代、地質学者のハロウン・タジエフは自然界で最も危険で、かつ魅力的な溶岩湖への降下調査を試みた。噴火する火山に接近するミッションのすべてで、彼はパラディウムブーツを履いていた。同じ時期にフランスではレジャーが流行し、タフなスニーカーはアウトドアアクティビティを楽しむファミリーなどにも広く認知されていく。

突然の雨で心配ご無用。フィールドを選ばないオールラウンダー[シーカー]がアップデート!

PAMPA HI SEEKER 2 LITE+ WP+

防水透湿性はそのままに、アッパーの生地感を光沢のないキャンバス風に変更し、シティユースでもより馴染む仕様に。サイドジップの位置も内側から外側にすることで従来よりも簡単に着脱が可能となった。8月中旬発売予定。1万8700円

独特なソールは濡れた地面でも確実なグリップ性を発揮する。

軽量でクッション性に優れたアウトソールLITE-TECH+を使用。深い凹凸とラバーによって濡れた路面もしっかりグリップする。

脱ぎ履きしやすいジップアップ仕様。

脱ぎ履きしずらいハイカットスニーカーの着脱性を向上させる、サイドジップは防水機能を損なわない止水ジップを採用している。

高い防水透湿性をもつ素材をアッパーに使用。

防水透湿性を持つメンブレンを使用したアッパーは急な雨でも心配無用。高い透湿性は1日中履いても蒸れず快適に着用可能。

防水性を実際に調査してみた!

[パンパ ハイ シーカー2 ライトプラス ウォータープルーフプラス]について紹介してきたが、それはネットやブランドから聞いた情報。アップデート前のモデルにはなるが、防水性を確かめるべく着用し足を水に漬ける実験を行った。

タライに水を張り、躊躇なく足を浸け約1分間その状態をキープする。さすがに少しは水は入ってくるだろうという予想とは裏腹に全く浸水がなかった。おそらくここまで浸水しやすい状況は、普段の生活やキャンプにおいて存在しないだろう。そんな実験を耐えたモデルと防水透湿性能の変わらない新しいモデル、その機能性は間違いない。

【問い合わせ】
エスエスケイお客様相談室
TEL0120-50-7789
www.palladiumboots.jp

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning 2024年9月号 Vol.365」)

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