MOMAの永久保存コレクションとなった、ジョージ・ネルソンのバブルランプに魅せられて

  • 2024.03.27

1952年にジョージ・ネルソンが考案したバブルランプは、今も名作として評価されて続けている。メイドインジャパンできれいな服を丁寧に作ることをコンセプトとしたサンカッケーのデザイナー、尾崎雄飛さんは、そんな名作ランプに魅せられたひとり。アトリエには10を超えるバブルランプが飾られている。

モダンなデザインと経年変化の組み合わせが魅力の、ヴィンテージバブルランプ。

「SUN/kakke」デザイナー・尾崎雄飛さん|1980年生まれ。愛知県出身。セレクトショップのバイヤーやブランドのディレクターを経て、自身の手掛けるサンカッケーを開始。Instagram@yuhiozaki0411

アメリカのヴィンテージクロージングから、英国のトラディショナルなスタイル、先鋭的なデザイナーズまで様々なプロダクトに精通する尾崎さん。大のヴィンテージ好きとしても知られ、そのアトリエにはミッドセンチュリーファニチャーから世界中の工藝品まで、有名無名を問わず、独自のセンスで集められた旧き良きものが一堂に会する。そんな中でも目立っていたのが、ランダムに吊られたジョージ・ネルソンのバブルランプである。

「’90年代にミッドセンチュリーブームがあった時にイームズやジョージ・ネルソンたちの存在を知り、10代だった自分にとっていつか欲しいという憧れの存在でした。大人になってからバブルランプを見つけたら買っていて、いつの間にかこんなに集まってしまったという感じです(笑)。

自分のこだわりは、ヴィンテージであること。’90年代のブームの時って、デザイン面やカラーリングばかり注目されて、お洒落カフェのようなイメージが強かったと思うんです。でも僕が惹かれるのは、半透明のプラスティックがエイジングされて、なんとも言えない雰囲気になったもの。

’50s的な文脈でのミッドセンチュリーが好きというか、アメリカの片田舎で使われていたような。モダンなデザインと経年変化が混ざりあった時、なんとも言えない調和に色気があると思っています」

美しくエイジングされたバブルランプが一堂に会する空間!

1952年にジョージ・ネルソンによってデザインされたバブルランプは、和のテイストを感じるが、実はスウェーデンのハンギングランプがイメージソースになっている。オリジナルはシルクであったが、非常に高価だったため、当時の米軍が開発した噴射式プラスティックを採用。上からSaucer、Cigar、Ballとネーミングされている。すべてヴィンテージ。

バブルランプ=ペンダントライトというイメージが強いが、実はほとんど出てこないフロアタイプもあり、ヴィンテージの世界ではコレクターズアイテムとなっている。置いてある棚もジョージ・ネルソンがデザインしたハーマンミラー社の名作であるCSSである。

アトリエの壁一面を用いた収納は、ジョージ・ネルソンがデザインした名作のひとつであるComprehensive Storage SystemことCSSである。そこにはネイティブアメリカンの民藝品からワークウエアメーカーのアドバタイジングまでディスプレイされている。

アトリエ内のソファスペースには、ジョージ・ネルソンがデザインした傑作であるネルソンベンチを置いている。現行では展開されていないヴィンテージならではのサイズで、背面には’50年代に使われていたハーマンミラー社のプレートが付く。

CSSの横には、同じくジョージ・ネルソンがデザインしたハーマンミラー社のベーシックキャビネットシリーズ。あえてフロントのスライドドアを付けていない。

実はソファの横に置いているテーブル兼収納もジョージ・ネルソンがデザインしたもの。植木鉢を入れられる個性的な作りとなっており、ガラス天板の下には、尾崎さんがアメリカを旅した時に買ってきた様々なアンティークを飾っている。

尾崎氏が手掛けるサンカッケーの看板商品となっているウォレットは、パーツ毎で売っており、様々な革やカラーリングを合わせられ、CSSのような発想である。

【DATA】
サンカッケー
http://sunkakke.jp/

(出典/「Lightning 2024年4月号 Vol.360」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

Lightning, CLUTCH Magazine, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

ランボルギーニ三浦

Lightning

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

杉村 貴行

2nd(セカンド)

ブランドディレクター

杉村 貴行

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部