モッズコートの元祖を匠の技術で再構築。M-48の最高到達点プロダクツ。

1960年代に流行したイギリスのモッズたちが好んで着ていたことから、モッズコートと呼ばれるようになった米国陸軍のフィールドパーカ。その元祖であるM-48をオーベルジュが、メイドインジャパンの最高品質で再構築した。そのディテールを見ていこう。

最高級素材を使って徹底的に作り込み再構築したM-48。

「オーベルジュ」デザイナー・小林学さん|1966年生まれ。神奈川県出身。文化服装学院を卒業後、フランスに遊学。有名デニムブランドの企画などを経て、スロウガンを設立。そのオーベルジュを開始

「今回、M-48をベースにしたのは、その作りのおもしろさです。M-51とM-65のパターンは直線的で、端的に言うと自転車カバーのようにざっくりと覆うようなオーバーコート。でもM-48は、袖が立体的に付けるなど、昔ながらの紳士服の作りを踏襲しているんです。それならM-48をラグジュアリーな素材で再構築してみようと思ったんです」

デザイナーならではの鋭い視点で解説する小林さん。当作はその本質を崩すことなく素材からパターンまで徹底的に作り込んでいる。

「今回のキモは、カリビアンシーアイランドコットンですね。生産量が決まっているため、協会の会員にならないと使うことができない素材なんです。そんな最高級素材をオリジナルと同じアプローチでサテンに。また色に関しては、テストサンプルなどで幻の個体も多いネイビーに仕上げました」

M48 MOD. 米国陸軍のフィールドパーカであるM-51の前身であるM-48をモチーフに、海島綿の純血種であるカリビアンシーアイランドコットンを落とし込んだ力作。原綿を輸入し、国内で紡績し、オリジナルをサテン生地を使用。またM-48の特徴であるウールライニングには、カシミヤよりも細いマイクロンを持つ羊毛を使用。32万7800円
年間の生産量が決まっているため、流通量が極少なリビアンシーアイランドコットン
フード部分に付くファーももちろんコヨーテのリアルファー。取り外し可能な仕様だ
兵士からも重たくて不評だったウールライニングは、最上級のウールで軽量かつ上質に

知っておきたいモッズコートの変遷。

U.S. ARMY M-1948

1948年に採用されたフィッシュテールコートの元祖。M-51の前身であるが、袖のポケットや立体的なアーム、内側のウールライニングなどが当モデルの大きな特徴。採用期間が極めて短く、現存数も少ない。

ショルダー部分にダーツが入り、左袖にはポケットが付くなど、M-48ならではのディテールが光る。インナーはウール。

U.S. ARMY M-1951

M-48は重厚なウールのライニングが付くため、かなり重く、兵士たちから不満があった。その問題を解消するために、ライニングを変更し、軽量化。英国でモッズたちが払い下げ品を愛用したことでも有名。

着脱式のライニングの他に、パーカ部分のファーも取り外しが可能である。年代によって裏地や表面の素材が異なるのも特徴。

U.S. ARMY M-1965

近年、人気の高いM-65のフィールドパーカは、前作と比べてキルティングライナーに変更され、パーカが取り外しできるように改良された。またアームホールなどが細くなり、合わせやすいのも人気の理由だ。

パーカー部分が取り外せるようになったのも大きな特徴。またジャケット同様にコットンナイロン素材に切り替わっている。

【問い合わせ】
ホワイト代官山
TEL03-3770-5931
https://auberge.shop

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning 2024年1月号 Vol.357」)

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