門外不出の赤土を使った器です。北沢窯のカンナ目飯碗

物欲旺盛なライトニング編集部員たちが、身銭を切って購入したアイテムなどをジャンルレスで報告するコーナー。今回は編集・めぐミルクが「いま自宅にご飯茶碗が6個ある。なんでこんなに集まってしまったのか。そしてどう使い分けをしたらいいか悩んでいる。もう少し計画を持って買い物をしないと」と反省するも、旅先で出会い、また買ってしまったご飯茶碗を紹介!

北沢窯のカンナ目飯碗。

佐渡の赤褐色の土を使った無名異焼のひとつ北沢窯の器。赤土をベースに日常使いできるモダンなデザインが魅力だ。写真のご飯茶碗はφ約11×H約9㎝と少し小ぶりな大きさ。シュッとした細長いフォルムも特徴で、そうめんの盛り付けやカフェボウルとしても使えそう。各4180円

2023年の9月末、2年ぶりに夏休みを取った。旅の行き先は佐渡。みんなに「なぜ佐渡なの?」と聞かれたけれど、「旅友が佐渡を選んだから」としか応えられない。でもおかげでいい出会いもたくさんあった。ちょっとファンキーなチョコレート屋さん、たらい舟の漕ぎ手だった話し上手のお姉さん、そして北沢窯で見つけたご飯茶碗。

佐渡といえば金山。1601年に開山し、徳川幕府からなんと1989年まで採掘されていた。今は史跡として観光地となっており、かくいう私もご多分に漏れず、金山見学を存分に楽しんできた(江戸時代の採掘風景を再現し人形が置かれているのだが、そのセリフがお気に入り)。

佐渡は金だけでなく銀や他の鉱石も産出され、その中には酸化鉄を含む「無名異」と呼ばれている鉱物もあった。どうやら佐渡にしかない赤褐色の鉱物で、それを陶土として使われるようになったそうだ。

その焼物を「無名異焼」というのだが、たまたま金山の帰りに立ち寄った場所に無名異焼の北沢窯があった。渋い赤土をベースにしたモダンなデザイン。日常使いしやすいのが気に入ってご飯茶碗と箸置きをそれぞれセットで購入。早速朝ご飯用に使わせてもらっている。

「無名異焼」。初めて耳にしたけれど、いい焼き物です。

ボディの白と黒の部分をよく見ると、カンナをかけたように均等に細かく横にスーッと伸びるラインが入っているのがわかる
白ボディの方は、赤土の色がうっすらと透けている部分もあり、それがまたいい雰囲気だ
しっとりとした赤土の風合いを感じられる内側。少し細長いフォルムのため底部分に奥行きを感じられるのもこの器ならでは
高台の裏側には北沢窯の裏印がある。器の裏印は筆記が多いが、北沢窯は刻印になっている。外枠が少し切れているのもいい!

【DATA】
北沢窯
TEL0259-74-3280
https://www.kitazawagama.com

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning 2024年1月号 Vol.357」)

この記事を書いた人
めぐミルク
この記事を書いた人

めぐミルク

手仕事大好きDIY女子

文房具、デザイン、ニッポンカルチャーなどのジャンルレスな雑誌編集を経てLightningへ。共通しているのはとにかくプロダクツが好きだということ。取材に行くたび、旅行するたびに欲しいものは即決で買ってしまうという散財グセがある。Lightningでは飲食、ハウジング、インテリアなどを担当。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

アイヴァン史上初の完全復刻。“ヒストリック コレクション”誕生の裏側に迫る!

  • 2026.05.22

「アイヴァン」2026年春夏の新コレクションとして突如発表された“ヒストリック コレクション”。これまでにもアーカイブを現代に甦らせる試みは幾度か行われてきたものの、どれも細やかなアップデートが施されていた。文字通りの“完全復刻”は今回が初となる。 アイヴァンには立ち返るべき原点がある どこぞのヴィ...

ロンドン生まれのアイウエアブランド「CUBITTS」が日本に本格上陸! 人気の秘密に迫る。

  • 2026.05.19

英国・ロンドン生まれのアイウエアブランド「キュービッツ」。日本へ本格上陸したばかりでまだ多くを知られていない、その全容を紐解く。 ロンドン生まれ質実剛健な実力派 2013年にロンドンで創業、2025年に日本へ本格上陸を果たした「キュービッツ」。本国では、新鋭ながら圧倒的な知名度を誇り、ビスポークも手...

落語家たちが洋装に身を包む会、第4弾! 落語会「師匠お似合いですよ」の舞台裏で注目の落語家たちをSNAP!

  • 2026.05.18

アメカジを提案するファッションブランド「ゴールデンベア」が主催する落語会、その名も「師匠お似合いですよ」。弊誌も師匠方のスタイリングを担当。第4回目となる今回も大盛況でした。楽屋裏で撮影したみなさまの素敵な着こなしをお届けします! 落語家たちが洋装に身を包む会「師匠お似合いですよ」の舞台裏に潜入! ...

アメリカンクラシックの原点「ディグナ クラシック」の[ジミー]なら、カラバリ・仕様も豊富で自分好みの1本が見つかる!

  • 2026.05.21

50sアメリカンスタイルを踏襲した「ディグナ クラシック」の[ジミー]は、シンプルなデザインやクラシックな世界観から多くの人に愛される名作。その人気ゆえ、仕様やカラーのバリエーションが非常に豊富な[ジミー]の全容をいま一度おさらいする。 955E“Jimmy”とはどんなメガネ? 1950年代にアメリ...

働くヒトとヴァーグウォッチ。【vol.01靴磨き職人/「Chett」店主・大平雄太さん】

  • 2026.05.21

「Time is Money」=「時は金なり」。自身の仕事に誇りを持ち、日々働く人々は有限な“時間”というものを重んじ、身につけるプロダクトにも徹底的にこだわる。アンティークウォッチの旧きよきディテールを備えながら、手軽かつデイリーに使うことのできるヴァーグウォッチはそんな彼らの心強い相棒となる。 ...

Pick Up おすすめ記事

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

ロンドン生まれのアイウエアブランド「CUBITTS」が日本に本格上陸! 人気の秘密に迫る。

  • 2026.05.19

英国・ロンドン生まれのアイウエアブランド「キュービッツ」。日本へ本格上陸したばかりでまだ多くを知られていない、その全容を紐解く。 ロンドン生まれ質実剛健な実力派 2013年にロンドンで創業、2025年に日本へ本格上陸を果たした「キュービッツ」。本国では、新鋭ながら圧倒的な知名度を誇り、ビスポークも手...

落語家たちが洋装に身を包む会、第4弾! 落語会「師匠お似合いですよ」の舞台裏で注目の落語家たちをSNAP!

  • 2026.05.18

アメカジを提案するファッションブランド「ゴールデンベア」が主催する落語会、その名も「師匠お似合いですよ」。弊誌も師匠方のスタイリングを担当。第4回目となる今回も大盛況でした。楽屋裏で撮影したみなさまの素敵な着こなしをお届けします! 落語家たちが洋装に身を包む会「師匠お似合いですよ」の舞台裏に潜入! ...

働くヒトとヴァーグウォッチ。【vol.01靴磨き職人/「Chett」店主・大平雄太さん】

  • 2026.05.21

「Time is Money」=「時は金なり」。自身の仕事に誇りを持ち、日々働く人々は有限な“時間”というものを重んじ、身につけるプロダクトにも徹底的にこだわる。アンティークウォッチの旧きよきディテールを備えながら、手軽かつデイリーに使うことのできるヴァーグウォッチはそんな彼らの心強い相棒となる。 ...

アメリカンクラシックの原点「ディグナ クラシック」の[ジミー]なら、カラバリ・仕様も豊富で自分好みの1本が見つかる!

  • 2026.05.21

50sアメリカンスタイルを踏襲した「ディグナ クラシック」の[ジミー]は、シンプルなデザインやクラシックな世界観から多くの人に愛される名作。その人気ゆえ、仕様やカラーのバリエーションが非常に豊富な[ジミー]の全容をいま一度おさらいする。 955E“Jimmy”とはどんなメガネ? 1950年代にアメリ...