オールドBMXという超コアなヴィンテージ文化が駒沢公園を彩った。

自転車とひとくちに言ってもそのカテゴリーは様々。その中でもヴィンテージといえばロードレーサーなどがメジャーかもしれないけれど、さらにコアなカテゴリーには旧いBMXやクルーザーに特化したコアな愛好家も世界中に存在している。

そんな世界があったのかと驚く人もいるかもしれないけれど、その様子はこのイベントを見れば納得。日本国内でも熱い愛好家たちが集まって、それぞれのコレクションを持ち寄ったミーティングがこのイベントだ。

深くコアなオールドBMXワールドの沼も、一度入ったら抜け出せない魅力があると、このイベントが教えてくれている。

オールドBMX愛好家がコレクションを持ち寄った圧巻の光景。

毎年(コロナ禍はお休み)、東京は駒沢オリンピック公園で、オールドBMXやSTING-RAY, CRUISERなどの愛好家たちが自身のコレクションを持ち寄るイベント「Happy Bike Meeting」が開催された。これは中目黒にある専門店「SCREAMINWHEELS」が主催のイベントで、日本各地のオールドBMXファンが集まった。

アメリカで生まれた当時のBMXは、クルーザーから派生して今のBMXの黎明期を担ったモデルたちで、1970~1980年代のモデルがメイン。そのおもしろさは、当時のアメリカの文化や試行錯誤、それにメーカー独自のアイデアが盛り込まれ、現代のモデルにはないディテールや、現代のBMXにはありえないデザインが人気の秘密だ。

このイベントではそんなオールドBMXの魅力にどっぷりとハマッた人たちが、そのコレクションを並べて情報交換するイベントになっている。

集まったのは往年のアメリカ製BMXを中心に、なかには日本ブランドもちらほらと。その発祥は1970年代前後なので、どれも半世紀以上前のモデルたちばかりだ。

参加するのは都内の愛好家を中心に、中部地方や北陸からも参加者がいるほどの熱い世界。ただただ自慢の自転車を並べるだけのイベントといっても、今ではミュージアムピースともいえる歴史を彩ったモデルも多数やってきて、ファンならずとも足を止めて見入ってしまう人も。

巷ではなかなかお目にかかれない、今となっては稀少なマシンが集まる光景は圧巻。

現代のBMXへと繋がるルーツを勉強しながら、この世界にさらにハマッていく人も多いという。

次回は、10 月22日(日)に 静岡県沼津市でフリーマケットも兼ねてのHAPPY BIKE MEETING in NUMAZU 2 を開催予定なので、詳しくはSCREAMINWHEELSのSNSなどをチェックしよう。

アメリカでモーターサイクルのチョッパーカスタムが生まれたころに、自転車で生まれたのがSchwinnをはじめとするクルーザー。このクルーザーから派生してBMXが生まれていく
ダウンヒル仕様にカスタムされた1984年式DIAMONDBACK FORMULA 1。1980年代後半に生まれた G.V.P ( Gravity Powered Vehicles ) というダウンヒルレースのマシン
WEBCOやLAGUNA BMXなどの1970年代のモデルも。BMXは1970年代にバイクのダートレース人気から派生して子どもたちの自転車レース用に開発されていった歴史がある。どれも好コンディションでオーナーの愛情を感じるマシンばかり
アメリカの伝説的なレーサーであるダン・ガーニーの名を冠した1975年式DAN GURNEY MONO SHOCK EAGLEはフレーム中央にショックアブソーバーを装備し、リアがスイングアームになっているという斬新なモデル。しかも履いているホイールはENKEIのBMX用だ

【取材協力】
SCREAMINWHEELS
https://www.instagram.com/screaminwheels/

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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