ヨットのセイルをバッグにアレンジ!|Watts JIYUGAOKA

  • 2023.02.21  2022.12.12

長年使われその役割を終えたとき、捨てられるのではなく次は別のカタチに変化し再び愛されるプロダクツ。プロダクツの持つ歴史とモノとしての素晴らしさを再発見! 今回はヨットのセイルを使ったバッグを紹介しよう。

栗田敬子さん

学生の頃からWattsを愛用し、好きが高じてバッグの作り手として油壺にある本店に入門。Wattsの伝道者として自由が丘の店舗からその魅力を伝えている。

好きという想いだけでバッグを作り続けています。

大きな桜の木に守られるように佇む店舗。築70年近くの古民家をリノベーションして2006年にオープンした。ウッドデッキではイベントも開催しているとか

自由が丘駅から歩いて約10分。駅前の喧噪から離れた静かな場所にブルーとホワイトで彩られた古民家がある。ここは日本におけるヨットの聖地である油壺にある本店から暖簾分けをした「Watts JIYUGAOKA」。ヨットのセイル生地でバッグを製造販売しているお店だ。

この店を仕切るのは栗田敬子さん。海好きの父親の影響で小学生の頃、葉山で初めてWattsを購入。学生時代はヨットとウインドサーフィンに夢中になり、その頃もずっとWattsを愛用していたという。

「使ってもらえばわかるんですが、セイル生地を使っているだけあって、すごく頑丈なんです。最初は少し硬いんですが、徐々に柔らかくなって体に馴染んでいくのが楽しくて。当時使っていたバッグは今でも愛用しています」

店内の一角には栗田さんが学生の頃から使っているWattsのバッグが展示されている。生地が柔らかくなり栗田さんの体にフィット。日に焼けたりこすれたりしたくすんだ色味やロゴのかすれ具合もとてもいい。20年、30年経ってもまだまだ使える!

1974年に「Sails by Watts Japan」が設立され、油壺を本店に現在も三浦でセイルを製造している。Wattsのバッグは、このセイル製造で作られるものを使い、さらにパーツや糸もセイルに使われているものをそのまま採用している。強い潮風や日差しにさらされても耐えられる頑丈さは、お墨付きなのだ。

栗田さんはWattsのバッグが好きすぎて制作に関わりたいと、三浦市三崎のセイルロフトや油壺に通い、実際にバッグ制作を学んだ。

「昔からひとつのものを長く使い続けるタイプ。軽くて頑丈、しかも使いやすい。デザインも飽きの来ないWattsに惹かれたんだと思います。実際に使ってその良さを知っているから、もっとたくさんの人に使ってもらいたいんです」

セイルの生地は同じ色でも製造過程で微妙に色が異なるなど個体差がある。しかもすべてハンドメイドの一点モノ。素材の面白さを、ぜひ店頭で体感してほしい。

ロゴが入ったカウンターを中心に、全ラインナップをディスプレイ。布とは異なるセイルならではの素材感をたっぷりと体感できる場所になっている

一度使えばわかる! 素材の良さが伝わるラインナップ。

使い勝手がよくいろいろなシーンで活躍するトートバッグ。一見キャンバス地のようだが、もちろんセイル素材を使っている。サイズも充実。

定番のボストンバッグ。円柱型のオールドスクールなデザインがいい! 600×φ280㎜が1万9800円、280×φ140㎜が5280円

バケツ型のショルダーバッグも人気のアイテム。普段使いはもちろんトレーニングウエア入れにも。

制作するとすぐに完売してしまう巾着バッグ。サイズやカラバリが豊富なうえ、お手頃価格なので、たくさん買ってしまいそう。

ショルダーとボディを接続する金具もヨットに使われる真鍮製のものを使用
ボストンバッグなどのハンドルにはレザーを使いより頑丈に

店内でひとつひとつ手作りしています。

バッグのデザインに合わせてセイルの生地を裁断。それぞれのパーツを組み合わせてバッグを仕上げていく。

制作は栗田さんがひとりで行っている。写真はショルダーを折って形成する作業。生地がとても頑丈なので、かなりの力作業。

それぞれのパーツを縫製していく。使用している糸もセイル作りに使われているものを使っているそうだ。「生地のカシャカシャ音も好きなんです」

縫製後は半田ごてを使ってひとつひとつ糸の後処理を行う。この最後の仕上げも、バッグの頑丈さを作り出す大切な工程のひとつだ。

【DATA】
東京都世田谷区等々力6-1-3
kurita.watts.j@gmail.com
営業/12 :00~16:00
休み/火曜定休(不定休あり)
https://shop.watts-jiyugaoka.com
@ wattsjiyugaoka ※直接の連絡やオープン時間などの確認はインスタグラムをチェック

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning2022年11月号 Vol.343」)

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