見る人すべてを虜にする、キャンパーの王様。
エアストリームは紛れもなくキャンパースタイルの王様だろう。創業は1936年。第二次大戦中に物資が不足して一時中断したり、’70年代後半以降は経営難で親会社が変わったりなど何度か危機的局面がありながらも、今もなお生産を続ける老舗である。
さらに、’36年から今まで一部の例外を除き、一貫して“ジュラルミンボディ”にこだわって生産し続ける唯一の会社でもある。これは、当時最先端の飛行機製作技術を流用し、飛行機の胴体と同素材のジュラルミンを採用。軽量かつ基本的に錆びないので耐久性も抜群。保管状態さえ悪くなければ50年以上経ったモデルでも雨漏りはないし、磨けばピカピカになる。現在主流の樹脂素材も耐久性が高いとはいえ、経年劣化することを考えれば、エアストリームのジュラルミンボディは単なるファッションだけでないことが十分おわかりいただけるだろう。
そんなエアストリームの“ヴィンテージ”と呼ばれる’70年代までの年代別車両を展示するのが千葉県にある「エアストリームカフェ」だ。代表の岡本博志さんは元々、ヴィンテージエアストリームのコアファンだけにその知識は相当なもの。その代表的なモデルや内装など具体的な特徴について詳しく見ていこう。
まずは、各年代を代表するモデルをチェックしよう!
1936~’70年代までの各年代を代表するモデルが一同に並ぶという世界でも類を見ない「エアストリームカフェ」。まずは実際にこちらで見て相談しながら、自分のスタイルに合った車両を見つけてほしい。
1934 BOWLUS ROAD CHIEF
実は世界に先駆けてジュラルミンボディを手がけたのはハーレー・ボーラスによって設計されたコチラ。世界で現存するのは10台以下という激レア車両。
1936 AIRSTREAM CLIPPER
W・バイアムがエアストリーム社を立ち上げて最初に手がけた記念すべき初期型モデル。若干フォルムが異なるがジュラルミンボディで基本構造は同じ。
1946 CURTIS WRIGHT CLIPPER
第二次世界大戦の影響で資源不足となり一旦製造を中止せざるをえなくなった間に、創業者W・バイアムがカーチス・ライト社でデザインしたモデル。レアものだ。
1950 SILVER STREAK CLIPPER
これもエアストリームではなく「シルバーストリーク」というメーカーのクリッパー。こちらは現在購入したお客さんが通いながら自身の手でレストア中だそう。
1947 AIRSTREAM LINER
戦後、一時は倒産状態だった会社を再建、新たなスタートとして作ったライナー。軽量化が進み強度も高くなっ
ている。旧いロゴマークもマニアには人気。
1964 AIRSTREAM BAMBI II
わずか2年で生産を終えたバンビの後続モデルとして発売されたバンビ2。こちらは17ftと、1ft 伸びてわずかながら居住空間も広がった。使い勝手抜群。
続いて、特に人気のモデルを紹介する。
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