「NOW OR NEVER」オーナー・出口氏に聞く、クラフトマンシップが宿るアーリーセンチュリーのもの作りの魅力。

  • 2022.06.03

戦前のアメリカンヴィンテージの魅力はクラフトマンシップにある。各メーカーは限られた素材や生産背景の中で、他社と差別化するために生産効率化を無視し、機能美を追い求め、様々な創意工夫を重ねていた。

「NOW OR NEVER」Owner・Deguchi Shoichiさん

1971年生まれ。愛知県名古屋市出身。10代の時に先輩の影響で50sカルチャーに魅了され、ヴィンテージの世界へ。フリーバイヤーを経て、2000年にショップをオープンした。

手間暇を惜しまない旧きよきアメリカがある。

アーリーセンチュリーのスーパーヴィンテージから’90sのレギュラーまで揃える名店NOW OR NEVER。オーナーの出口氏は、戦前のワークウエアのコレクターでもあり、豊富な知識を持っている。その頃のアメリカンクロージングの魅力とは?

「戦後の大量生産に比べると作り込みのレベルが圧倒的に違います。もちろんマスプロダクションの魅力もありますが、同じワークウエアでも戦前のものとは別物だと思いますね。当時は化繊もありませんし、アナログ素材のみ。それに加えてミシンなどの設備も大差がありませんから、生産効率よりも手間暇が掛かってもいいから機能的なディテールで他社との差別化を図っていたと感じます。またアーリーセンチュリーに遡るほどに、テーラードとワークウエアの垣根がなくなってくるので、’10年代と’30年代で違った印象を受けるのもおもしろいところだと思いますよ。これだけの数を見てもまだ未見のヴィンテージが出てくるのがもっとも惹かれる点かもしれません」

戦前のクラフトマンシップ感じるアイテムを厳選紹介!

THREE-PIECE SUIT|UNKNOWN

薄手のチェック生地を使った3ピースのスーツは、’30sのアイテム。「背面がスポーツジャケットのような意匠なのがおもしろい。ダブルブレストでピークドラペル」¥199,000_

SACK COAT&VEST|UNKNOWN

コットンのチェック生地を使ったサックコートとベストのセットは、1910年代と推測。「フロントボタンがひとつのみの仕様がサックコートの象徴的なデザイン」¥199,000_

ALL IN ONE|UNION LEADER

風合いのある杢デニムを使ったオールインワンは、ボタンの刻印からブランド名を判別。「チンストラップ付きで、フロントの左右非対称なポケットも特徴的です」私物

OVERALL|CARHARTT

タグのデザインから’30年代のヴィンテージだと推測できる。「通称エクスプレスストライプと呼ばれる太めのパターンで、ダブルニーでエプロンが付いています」私物

SCHOOL KNIT|UNKNOWN

この手のショールカラーニットはよくあるが、セーラーカラーというスペシャルピース。「ペンシルバニア大学の頭文字とスクールカラーなのでカレッジものだとわかる」私物

BANDANA|UNKNOWN

メーカーは不明だが、テディベアの由来となったセオドア・ルーズベルトのアドバタイジング。「ターキーレッドと呼ばれるカラーで1912のコピーライト入りです」¥19,900_

【DATA】
NOW OR NEVER
4-24-2 2F Koenji Minami,Suginamiku,Tokyo
Tel.03-3317-7707
営業/13:00~19:00

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「CLUTCH2022年6月号 Vol.85」)

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