一生履ける!? キャンバス×レザーのクラシックブーツ

靴職人として修業を積んだ松浦氏が、2007年にスタートさせた靴修理の専門店『BRASS SHOE REPAIR AND PRODUCTS』。
どんな靴でも希望の修理を請け負い、ちょっとした修理からソール交換、革の染め直し、リサイズ、リラスト(新しい木型での作り直し)など分解しての大掛かりなものまで完璧にこなす、まさに靴のドクターというべき頼れる存在として知られる名店だ。環七沿いに面した壁に描かれた、NUTS ART WORKSによる戦前のアメリカのようなウォールサインが目印となっている。
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リペアからカスタムオーダーまで。靴好きが集う聖地

そんなBRASSは、膨大な量の靴修理の経験で培った知識と技術の集大成として、オリジナルのシューズブランド『CLINCH』を2012年にスタートさせた。
全てにオリジナルで削りだした木型を使用し、立体的で艶やかなフォルムと最上級の素材、そしてハンドソーン製法(19世紀初頭にこれを機械化したものがグッドイヤーウエルト製法)による究極の履き心地を両立させ、靴好きを大いに唸らせたのである。
CLINCHをスタートさせて以来、東京・代田にあるシューリペアショップはオリジナルのシューズとリペアしたブーツの販売、そしてリペアを行なう総合的なシューズショップにリニューアル。全てのラインナップが並び、その場でカスタムオーダーもできる空間は、靴好きにとってなくてはならないものになった。
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CLINCHの新たな挑戦『Mast Trainer』

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そんなCLINCHの新たな挑戦が、2016年春の新作としてリリースされた『Mast Trainer』という名のスニーカー然としたブーツである。
Mast=帆、Trainer=訓練生であり、帆に上る訓練生のためのものというストーリーで作られている。モンキーブーツのようなトゥ周りのデザインはそのためで、そもそも”猿のブーツ”と呼ばれるそれは、船上で帆に上る仕事を与えられた若手の船乗りが履いていたブーツということに由来している。帆を上る姿が猿のようだからという意味で、足にフィットするようにシューレースがトゥ付近まであるのだ。
(余談だが、他の船上員は基本的にデッキシューズを着用する。甲板での滑りを防止するソールが施され、沈没などの避難時にすぐに脱いで水に飛び込めるように履き口が広く作られていた)
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Mast Trainer ¥49,680_
最大の特徴は、CLINCHの他のブーツと同じ製法でありながらアッパーの大半がパラフィン加工したキャンバス素材であること。アイボリーの他にブラック、ブラウンのキャンバスもあり、レザーの色もブラウンやブラックの他に個人的なカスタムカラーでのオーダーも可能。ソール交換もできるためうまく付き合えば一生ものになる1足なのだ。
クラシックな見た目と驚きの軽さを併せ持ち、履くと靴を履いているという感覚がほとんどない。キャンバス素材でレザーのように美しいフォルムをうまく表現できたと、代表の松浦氏も納得の出来栄えだ。

海外のセレクトショップでも取扱いがスタート。日本から世界へ

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そんなCLINCHの魅力に、いま世界が気付き始めている。すでに海外のセレクトショップでも取り扱いが始まり、この4月にはスウェーデンのストックホルムで受注会が開催された。
今後はオリジナルのシューズを世界中のショップに取り扱ってもらうだけでなく、自分達の培ったリペア技術を世界各国の方々に見てもらいたいと松浦氏は語る。海外にも機材を揃え、定期的にその土地でシューリペアのイベントを開催したいとのこと。
靴に仕上げてしまうと目視で確認することができない部分にまで及ぶBRASSならではの技術力を目の当たりにすれば、世界中の靴愛好家はきっと驚かされるはずだ。
我々もそんな日が来ることを心待ちにしている。
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BRASS SHOE REPAIR AND PRODUCTSは、東京・代田のショップの他に、横浜・都筑に工房もオープンしたが、まずは前者のショップに足を運び、その目で見て試着し、その素晴らしさを実際に感じていただきたい。
【DATA】
BRASS Shop Setagaya daida
東京都世田谷区代田5-8-12
Tel.03-6413-1290
営業時間:12:00-20:00
水曜定休
Factory Tsuzuki
神奈川県港北区新吉田町4577-1
Tel.045-878-9711
営業時間:13:00-17:00
水曜定休(隔週で火曜も定休)
http://www.brass-tokyo.co.jp/

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CLUTCH Magazine 編集部
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