PERFORMANCE MACHINE[ パフォーマンスマシン ]|アメリカっぽさを印象づける足まわり系削り出しパーツの先駆者
映画『イージー☆ライダー』が全世界に衝撃を与えたころ、それまでの「ベック」や「ブコ」といった大手老舗メーカーが合併や倒産し、それに代わる新メーカーが次々と誕生した。その要因のひとつが、「NASA」の高度な技術が民間に放出されたこと。これによってベイエリアの若きビルダーたちが業界の常識を変えるハイテクカスタムを次々と生み出したのだ。
そんな中、ハーレーショップの修理工だったペリー・サンズが1970年に「チョッパー スプリング マシン」というリペアショップをオープン。これが現在も高い人気を誇る「パフォーマンスマシン(PM)」の原点だ。
当時はホンダが市販車で初めてディスクブレーキを採用した「CB750four」を発売したころで、ハーレーユーザーの間では従来のドラムブレーキからディスクへと改造するカスタムが流行。そこで独自のブレーキシステムを開発し始めたことが現在のPMの礎となっている。
やがて1980年代に入り、CNC旋盤を用いてアルミから部品を削り出す技法が浸透し、業界初の削り出しキャリパーを製造。また、このころからビジネスが安定したこともあって、新たにホイール製造にも着手。PMのピカピカに輝く足まわりはこの時代に確立したのである。以降はブレーキ&ホイールメーカーとして足場を固め、現在のようなトップブランドへと成長していったのだ。
1980年代にバイク雑誌に掲載されたPMの広告では、まさにブレーキシステムをアピールしていた。
カリフォルニア州のロングビーチで1970年にオープンしたリペアショップ時代の写真。店名に「CHOPPER」を使うほど、当時の西海岸ではカスタム熱が浸透していたことがうかがえる。この後、PMへと社名を変更した。
【注目アイテム】125×4B 4 Piston ダイレクトボルトオン フロントキャリパー (M8対応)
クロム
コントラスト カット
昔からのファンならば、ピカピカに輝く削り出しのブレーキキャリパーこそがPMの真骨頂と感じるハズ。現在は、クロム仕上げだけでなくコントラストカットやゴールドなどバリエーションを増やし、ユーザーの好みに寄り添った展開をしている。
ズラリと並ぶ組み立て前のキャリパー。PM製パーツはアメリカらしさを演出できる絶好のアイテムで、ハーレー用としてだけでなく国産メーカーのカスタムなど各方面から人気があった。
【問い合わせ】
スズキ&アソシエイツ
TEL0563-55-4700 https://www.customworld.jp
(出典/「CLUB HARLEY 2025年4月・5月合併号」)
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