「スーツにスウェード靴」は笑われるのか?

ビジネスシーンでの着こなしの自由度が、どんどん高くなっている昨今。スーツに合わせてもOKな革靴は以前よりグッと増えたし、なんなら最近はスニーカーのようなカジュアルシューズを合わせている人もチラホラ見かける。たとえ会社にローファーを履いていったとしても、「おいおい、スーツにローファーって(笑)」と笑う人は、もはやごく少数なのかもしれない。スーツに関するルールなど、もはや無いに等しい時代なのだ。

ファッションのガチガチなルールを100年前に崩した人物

時は遡って100年ほど前、このスーツに関するガチガチのルールや既成概念を最初に崩したと思われる人物がいる。プリンス・オブ・ウェールズ、のちのウィンザー公である。彼は、スーツの胸元にチーフを入れてみたり、それまでは体にぴったりとフィットしていることが当然とされていたスーツを、ゆったりとした「イングリッシュドレープスタイル」で着こなしてみたり。

そして、そんな彼のウェルドレッサーぶりがもっとも発揮された着こなしが、それまでは誰もやっていなかった、“スーツにスウェードを合わせる”という行為である。「おいおい、スーツにスウェードって(笑)」と笑う人は意外にもいなかった(もしかしたら少数ぐらいはいたかもしれないが)。それどころか、英国を飛び越えてアメリカにまで彼の着こなしぶりは飛び火し、英米いずれの国民にとっても、彼はファッションリーダーとなった。ルールでガチガチの時代だったからこそ、彼の自由なスタイルが皆の目に輝いて映ったのかもしれない。

あれから約100年がたち、いまやどんな格好をしていようとも笑われたり驚かれたりすることは少なくなった。そのぶんウィンザー公のような誰の目にも素敵に映るようなファッションリーダーは出てこなくなったし、各々が好きに(というよりもむしろ適当に?)服を着ることができるようになった。ルールが希薄なので、かつてのようなファッションに対するストイックさや、逆にそこから逸脱するかっこよさも何もなくなった。

そこで我々『2nd』は、“ブリティッシュアイビー”という新たなキーワードをもとに、洗練されたクラシックな着こなしを取り戻そうと試みる。もちろんいつものアイビースタイルを軸に、だ。スウェード靴はもちろん、ダッフルコート、フェアアイルニット、ツイードやコーデュロイのセットアップなど、英国プロダクツとそれらを取り入れた着こなしをふんだんに盛り込んだ『2nd 1月号』。これを手に、いまこそクラシックへと回帰するのだ!

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この記事を書いた人
パピー高野
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パピー高野

断然革靴派

長崎県出身、シティーボーイに憧れ上京。編集部に入ってから服好き精神に火がつき、たまの散財が生きがいに。いろんなスタイルに挑戦したい雑食タイプで、ヨーロッパからアメリカものまで幅広く好む。家の近所にある大盛カレーショップの名を、あだ名として拝借。
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