はっきり言って僕らにはもう「レアなスニーカーはいらない」のだ。

ハイプスニーカーという言葉を知っていますか? 「ハイプ(Hype)」とは、英語のHyper(=興奮、馬鹿騒ぎ)を由来としています。「でたらめ」「いんちき」と言った意味で使われることもあれば、最近は「かっこいい」「イケてる」と言ったニュアンスで使われることが多いようです。つまり、ハイプスニーカーはそのまま訳すならば、「イケてるスニーカー」といった意味ではありますが、そこから転じて「市場価値の高いレアスニーカー」を表すようになりました。

本来、価格が高いかどうかはあまり関係ないのですが、スマホやSNSを舞台にコレクション目的の転売などで高騰するものがほとんどです。場合によっては、借金をしてまでレアモデルを購入し、SNSに着用写真を投稿したあとその日のうちに出品したり、履かれることもなくオブジェとして飾られたり、なんて話も。これが「イケてる」とは正直思えないのです。

スニーカーも経年変化を楽しむ時代がやってきた。

しかしどうやらその時代も終わりを迎えようとしています。多くのスニーカーブランドから、「エイジングモデル」なるものがリリースされているのです。新品のスニーカーでありながら、まるで履き古したかのような汚れやひび割れを、あえてデザインとして施している。転売目線で言えば、そんなスニーカーは問答無用なはずですが、多くの人がその価値を認めているからこそ、名だたるスニーカーブランドがこの「エイジングモデル」をリリースしているのだと思われます。つまり、「スニーカーは履き古されたもののほうがかっこいい」という文化が、ハイプスニーカーに取って変わろうとしているのではないでしょうか。

我々「2nd(セカンド)」は、長年“断然革靴派”を謳い続けてきました。経年変化をアジと捉えている我々にとっては、それが革靴であってもスニーカーであっても同じことです。そしてこれは革靴にも言えることですが、華美なデザインが施されたアイテムよりも、なんてことない“普通”のスニーカーのほうがよっぽど経年変化は美しく輝くと思うのです。なんの飾り付けもない真っ白なキャンバスに、刻まれていく経年変化の証。それは履く人自身のストーリーや愛情を表しています。そのサマこそが、僕らの思うスニーカーの美しさなのです。

4月14日発売の「2nd(セカンド)」では、希少価値こそないけれど愛嬌たっぷりのスニーカーの数々を掲載。履き古したスニーカーの美しさに共感してくださる方にとっては、必読の一冊となっています。

購入はこちらから!

この記事を書いた人
パピー高野
この記事を書いた人

パピー高野

断然革靴派

長崎県出身、シティーボーイに憧れ上京。編集部に入ってから服好き精神に火がつき、たまの散財が生きがいに。いろんなスタイルに挑戦したい雑食タイプで、ヨーロッパからアメリカものまで幅広く好む。家の近所にある大盛カレーショップの名を、あだ名として拝借。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

毎日に、最良の定番。B.V.D.の「GOLD」は昔ながらの良さと、いま欲しいバランスを兼ね備えたTシャツ

  • 2026.09.16

長く愛されてきた定番には、変わらない理由がある。B.V.D.の「GOLD」もそのひとつ。肌着として培ってきた心地よさをそのままに、今の気分で一枚でも着られるリラックスフィットが加わった。昔ながらの良さと、いま欲しいバランス。その両方を備えた、新しい定番のかたちを見ていこう。 変わらない着心地にゆとり...

名作[ハリケーントップ]誕生から40周年! 「CHUMS」の「ハローウェア」が再登場

  • 2026.09.23

「チャムス」の名作[ハリケーントップ]の誕生から40年を迎える今年、「ハローウェア」が再登場する。そのコレクションを紹介する前に、まずはブランドが歩んできた歴史を紐解いていこう。これまでの歩みを知れば、「ハローウェア」をもっと楽しめるはずだ。 ハロー、懐かしくて新しいチャムス サングラスを川に落とさ...

日本の技で蘇る、旧きよきアメリカンベーシック。100年前の起毛機を使った「DISCUS」のスウェット

  • 2026.09.18

「ディスカス アスレチック」の「MADE IN JAPAN」プロジェクト。和歌山で受け継がれる約100年前の起毛機とそれを支える職人の技。そのこだわりから生み出されるスウェットの魅力を追った。 スウェットの裏側に宿る百年起毛 1973年、アメリカで誕生した「ディスカスアスレチック」。その歴史を日本の...

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

Pick Up おすすめ記事

名作[ハリケーントップ]誕生から40周年! 「CHUMS」の「ハローウェア」が再登場

  • 2026.09.23

「チャムス」の名作[ハリケーントップ]の誕生から40年を迎える今年、「ハローウェア」が再登場する。そのコレクションを紹介する前に、まずはブランドが歩んできた歴史を紐解いていこう。これまでの歩みを知れば、「ハローウェア」をもっと楽しめるはずだ。 ハロー、懐かしくて新しいチャムス サングラスを川に落とさ...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

いつもの装いに、頼れる履き心地。この秋は、コートスニーカーとチロリアンシューズがあればいい

  • 2026.09.18

トラッドな装いになら、足元はやっぱり品よくいきたい。でも、履き心地だってこだわりたい。そんな欲張りな気分に応えてくれるのが「ロックポート」。クラシックな佇まいと快適さを両立した2足を紹介する。 品よく履けて、しっかり快適 「お洒落は我慢」とは言うけれど、格好よさも履き心地も譲れない。そんなわがままに...