“セルフカスタムもの”に偏愛! 「メイデンズショップ」牧野真也さんの偏愛古着論。

  • 2023.03.16  2023.03.15

古着愛溢れるがゆえに集めた、一癖も二癖もある古着コレクション。「もともと誰がどのようにして愛用していたのかそんなことに思いを巡らすことでさらなる古着の魅力に気付き、より好きになった」と語るメイデンズショップ・牧野真也さんの愛蔵品を見せてもらった。

幾多のオーナーを経て宿るストーリー性という魅力。

「メイデンズショップ」牧野真也さん|中学高校時代から地元・岡崎市の古着屋に通い詰めるなど王道ヴィンテージにも精通する一方で、カスタムアレンジされた古着の収集をライフワークとする

2nd vol.191『服=道具。』特集にてエディーバウアーの[カラコラムジャケット]を紹介してくれメイデンズショップの牧野さん。随所にカスタムが施され、圧倒的なオーラを放っていたが、そもそも牧野さん自身が、そういった過去の所有者の手が加えられた古着に魅かれるそう。

メイデンズショップ|欧米衣料・雑貨のディストリビューションをメインとする「メイデンカンパニー」が運営するショップのひとつ。牧野さんはバイヤーでありながら店舗にも立つ

「前回のカラコラムジャケットは最初のオーナーがおそらく山岳救助隊のメンバーでした。なぜ分かるかというと「Mountain Rescue」の文字が刺繍されているからです。それ以外にも何年にどこぞの山に登ったかが刺繍され、袖には訪れたであろうナショナルパークのワッペンが貼られるなど、それはもう情報が盛りだくさん。そういったカスタムには過去の所有者の人となりが詰まっています。

その痕跡に思いを巡らすことで、今の時代に僕の手に来たことへの運命的な過程も含めて、より一層その古着に対する愛が深まるんです」

そう語る牧野さんのコレクションを拝見していこう。

実はまだまだカスタム古着、持ってます(笑)

1.ペニーズのダブルレザーライダースジャケット。ハードなカスタム痕で圧倒的な存在感を放つ鋲ジャンは、自身が好むカルチャーともリンクするアイテムだという。

「福岡のアーユーディファレントにて購入したのですが、そこのオーナーがカオティック・ディ スコード(80年代に活躍したイギリスのハードコアバンド)の名盤『ネバー・トラス ト・ア・フレンド』のジャケットに映る革ジャンと同じモチーフのカスタムを、バックにペイントしているんです。その塩梅がすごく気に入っています」

言わずと知れた名作デニムジャケット、2.リーの[101J]は譲り受けたものだという。

「達正さん(デニムブランド、ウェストオーバーオールズのデザイナー、大貫達正氏)にいただいたものです。よく呑みに行くのですが、その都度お願いしてたら譲ってくれました()。サイズ感も刺繍のテイストもドンピシャです」

35.エル・エル・ビーンのトートバッグという王道アイテムも、ペイントが入ったものを集めている。

「サムシングハプンズ(大阪を拠点とするオンライン限定ヴィンテージショップ)で購入したボート・アンド・トートと、福岡のツーフェイスで購入した薪を運ぶためのログキャリーバッグをトートバッグに仕立てたものです。

56年前にボーディというハンドペイントや刺繍のカスタムを得意とするブランドに出会ったことで、カスタム古着熱がさらに高まったのですが、そのきっかけがうちの愛犬をパンツにペイントしてもらったことでした。やはり動物モチーフはいいです」

ボーディ|NYを拠点に活動するデザイナー、 エミリー・アダムス・ボーディによるブランド
うちの愛犬|長い耳を特徴とするフランス原産の猟犬。名前は「オリーブ」

6.ヴィンテージのスウェット「この僕の見た目通り、ネイティブアメリカンモノが好きでして()。大胆なインディアンペイントがツボでした。アクセサリーや髪型と参考になりますよね」

7.ヴィンテージのハンティングベスト「ハンティング系のアイテムはデザインが賑やかでもともと好きなのですが、これは特に動物柄のパッチに魅かれました」

8.ヴィンテージのスウェット。前Vが確認できる50sのスウェットにはハンドペイントが随所に施されている。「元々あるデザインを活かしたペイントがなんともクリエイティブで気に入っています」

9.ヴィンテージのウエスタンシャツはスナップボタンではなく掛けボタンを採用した40s「こちらも動物や風景の刺繍に魅かれました。ただサテンの裂けが怖くてなかなか着れないです」

10.ネイティブアメリカンのトートバッグ2019年にアリゾナのトレーディングポストで購入したという一品。「ニードルポイントでカチーナ(アメリカの先住民であるインディアンのホピ族が信仰する、超自然的な精霊)なんて最高に贅沢な組み合わせです」

11.ヴィンテージのニット「すごい数のワッペンでカスタムされた60sのレタードニット。落ち着いた色味で見た目以上に合わせやすく重宝しています」

12.ヴィンテージのコーチジャケット「地元・岡崎の古着店キャバレーで購入。アメリカの数あるバスプロショップ のワッペンでカスタムされていて、見ているだけで楽しい1着です」

13.リーバイスの[646]は、70sならではのベルボトムが特徴だが、こちらにも印象的な刺繍が施される。「見た目通り()ヒッピー的なスタイルも好きで、646は欠かせないパンツです」

(出典/「2nd 20233月号 Vol.192」)

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

Lightning, CLUTCH Magazine, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

ランボルギーニ三浦

Lightning

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

杉村 貴行

2nd(セカンド)

ブランドディレクター

杉村 貴行

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部