『あらし』が巻き起こる!
実は、このご縁は、ThunderVoltの記事を私がFacebookでシェアしたところ、すがや先生から「ここは違うんじゃないかな?」とコメントをいただいたことから始まった。
それが、こんなYouTubeライブに発展するんだから、記事は書いてみるものである。
まずはYouTubeライブを観ていただければいいのだが、簡単にその内容をお伝えしておこう。
ちなみに、収録風景はこんな感じ。
そして、毎年恒例。日本記念日協会に、『フォントの日』が認められているという登録証をかかげるところからはじまった。
ちなみに、すがや先生は、ゲームセンターあらしと同じ赤いスタジャンに、インベーダーキャップをかぶって登場。子どもの頃に先生のマンガを読んでた筆者も感激しきりだが、同じくアドビの岩本崇さんも、いつもにも増してハイテンションだった。
とにかく、今回は先生の話がすごかった。
まず、自己紹介からしてすごい。右側の図版は、先生が小学校6年生の時にはじめて描いたマンガだそうだ。1950年生まれだから、なんと1962年のマンガ!
そして、近著はなんと『クリエイターのためのネットで簡単&得する確定申告』と『コミカライズ魂』だ。
先生は日本のパソコンの黎明期の頃からパソコンにかかわってらっしゃるし、現在でも『ゲームセンターあらしと学ぶプログラミング入門 マンガで学ぶ こんにちはPython』というマンガを描いてらっしゃるぐらい、ずっと最先端技術を追い求めてきた人でもあるのだ。
職歴のスタートは、マンガ家ではなく、編集プロダクションに入っての仕事だったそうで、なんと初めての仕事は『ワイルド7の写植貼り』とのこと。
当時のワイルド7のセリフは活字で組まれていたのだそうだ。
続いて、こちらはネーム指定の方法だ。
写植文字を用意してもらうのに、右のように指定を書きこみ写植をその指定のとおり打ってもらい、それを貼り込むという作業を行った。ちなみに、この『うそつき食品』は、COMの連載作家が締切に間に合わず誌面に穴を開けたため、すがや先生が「急遽描いた」ものだそうだが、見事掲載され、先生のデビュー作となったのだそうだ。
こちらは週刊女性自身に掲載されたマンガのネーム指定。マンガ家として、芽が出るまでは、こういう仕事をして糊口をしのいでいたのだそうだ。
編集プロダクションにいたため、表記の規則も出版社ごとに合わせて入稿しないといけなかったのだそうだ。
アンチック体なのと、分かち書きなのは同じだが、たとえば小学館は(学習雑誌があったせいか)句読点が入る。他は入らない。ただし、小学館でも少女マンガには句読点が入っていないそうだ。他にも以下のようなルールがあった。
そして、本題の『アンチック』だが、先生の見解では『粗悪な紙を使ったマンガ雑誌で、読みやすくするため』というものだった。
パソコンの黎明期を知っていて、マンガ雑誌の黎明期を知っている人として、貴重な話がいっぱいだった。
ぜひ、動画を全編見ていただきたい。
(村上タクタ)
なお、先生による『デジタルマンガの歴史』については、こちらを参照のこと。
https://note.com/msugaya/n/nf20883f9fb8c
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