書類、名刺、レシートなどすべてデータ化 リモートワークの必需品 ScanSnap iX2500

一刀両断! M2 MacBook Airを買うべきか? M1か? M2 Pro 13インチか?

Macの13〜14インチのMacBookシリーズのラインナップが複雑なことになっている。新しいM2 MacBook Airは魅力的だが、高価だ。旧モデルのM1 MacBook Airもまだ売っている。またM2を積んだ13インチのMacBook Proもあるし、少し予算を拡大するとM1 Proを搭載したMacBook Proというのもある。

いったい、どれを買うべきなのだろうか?

円安のおかげで、M2 MacBook Airが高価に感じる

混迷の理由のひとつは、円安で全体の価格ラインナップが上がってしまったことにある。

現在、サイトで買える安い方のモデル(Good)が16万4800円(税込)で、高い方のモデル(Better)が20万8800円(税込)だ。自分が買うなら……とメモリーを16GBに、ストレージを1TBにすると、26万4800円(税込)。2TBにすると32万0800円(税込)だ。ちょっと前のMacBook Pro 14インチより高いと感じるほどだ。

薄く、美しく、静かで、パワフル。M2 MacBook Airは、新世代Macを牽引する

薄く、美しく、静かで、パワフル。M2 MacBook Airは、新世代Macを牽引する

2025年10月27日

USでは、Goodモデルが1199ドル、Betterモデルが1499ドルだから、1ドル=100円相場であれば、だいたい12万円と、15万円だから、いかに高くなってしまったかがよく分かる。

もちろん、他のモデルも価格は上がってるのだから、悩んでもしょうがないのだが、収入が増えているわけではないのだから今は少し性能を抑えたモデルを買って、円安が収まる(もしくは収入が増える)のを待つという判断もあるだろう。そうなると、継続販売されているM1 MacBook Airを買うという手もあるし、同じM2でもMacBook Pro 13インチという判断もあるだろう。

性能をしっかり見るとM2 MacBook Airは価格以上の性能を持つ

まず、MacBook Airの価格を見てみよう。M1、8コアCPU、7コアGPU、256GBストレージで13万4800円(税別)だ。ちなみに、USではM1搭載機は999ドルに値下げされたのだが、日本ではその価格をもってしてもかろうじて13万4800円という価格を維持するのがやっとだった。

弊誌のベンチマークによると、M1とM2ではCPU性能で2割、GPU性能で5割パワーアップしている。また、メディアエンジンの搭載やニューラルエンジンの性能向上もある。

この性能が欲しいなら、22%の価格アップを受け入れなけばならないということになる。性能的には見合ってるような気もするが、M1だってかなり高性能だ。ビデオ会議を行いながら動画編集を行ったり、CADアプリを扱ったりすることができる。つまり、高まった分の性能を活用するかどうかというのが、M1/M2 MacBook Air選択のキモになる。

M1以前のCore i5のMacBook Airでは、この『ビデオ会議しながら』という新しい条件が加わった新しい時代の作業環境だとコマ落ちしてしまったりするが、M1搭載機なら問題ない。

もちろん、8K ProRes画像を何本も扱う……という状況では、M2にアドバンテージがあるが、果たしてあなたは『8K ProRes画像を何本も扱う』のだろうか?  私は扱わない。ならば、M2である必要はないかもしれない。

チップセットの性能差だけではない

だがしかし、M1 MacBook Airと、M2 MacBook Airの性能差は、チップセットの性能差だけではない。

まず、M2 MacBook Airの方が薄いし、ディスプレイの輝度が400ニトから500ニトになり、Liquid Retinaディスプレイになっている。カメラは720pから1080pになり、4スピーカーの音響効果も向上し、空間オーディオにも対応した。また、MagSafeが使えるようになり、結果として有効に使えるThunderboltポートが増えたことになる。

全体として、2〜5割の性能向上とともに、多数の機能追加が行われてるのだから、価格以上の価値はあると思う。感覚的な問題だがキータッチもいい。結局のところ、より長く使うなら基礎性能は高い方がいい。

体感的なサイズ感は変わらない。持った感じではエッジ部の薄いM1 MacBook Airの方が薄いように思うが、数字的には最厚部は5mmもM2 MacBook Airの方が薄い。重量もM2 MacBook Airの方が50gほど軽いが、まぁこれは誤差範囲。エッジ部の形状などによりM1 MacBook Airの方が持ちやすいから、体感ではむしろ逆に感じるかもしれない。

M2のProとAirなら、Air一択

M2 MacBook AirとM2 MacBook Pro 13インチを比べると、筆者目線で言うとProを選ぶ理由は何もない気がする。

Airの方が新設計で、薄くて、軽くて、カメラとスピーカーが良くて、MagSafeがあって、しかも安価だ。

つい『Pro』という名前に惹かれる人が多いのが、現在の売れ行きに繋がっているのだろうが、選ぶ理由はほとんどない。

あえて、Proの方が勝る点を探すなら、バッテリーの持続時間が1割ほど長いということだろうか? 電動ファンを備えるので、高温時の長時間高負荷使用ではアドバンテージがあるはずだが、そもそもApple Siliconはあまり熱を発生しないし、そんなに高負荷連続使用の必要性があるならM1 ProもしくはM1 Max搭載のMacBook Pro 14インチもしくは16インチの使用をお勧めする。

いろいろ考えると、多くの人はM2 Airを選ぶことになると思う

というわけで、結論を。

お金に余裕があって、軽く高性能なマシンが欲しいなら、M2 MacBook Airを。もし、迷うぐらいの人がいたら、M2を買っておく方をお勧めする。常に新型を買っておいた方が、結局長く使えるというのは人生の教訓だ。

ただ、それほど高負荷な仕事をしなくて(ボーダーとしては8K動画編集、もしくは4Kでマルチストリームの動画編集を日常的に行うかどうかあたり)、お金を節約したいなら、M1 MacBook Airでも十分に使いものになる

M2 MacBook Pro 13インチには、『Pro』という名前と1割のバッテリー持続時間にしか価値はない。M2 MacBook Airより1万円高いM2 MacBook Pro 13インチを選ぶ意味はない

そして、上記3機種の性能で不足を感じるならMacBook Pro 14/16インチの購入をお勧めする。2枚までの6K(M1 Pro)、もしくは3枚までの6Kと1枚の4K HDMIディスプレイ(M1 Max)に接続でき、3つのThunderVoltポート、HDMIポート、SDカードスロットを持つという拡張性の高さもMacBook Pro 14/16インチのアドバンテージである。こちらは『Proの名は伊達ではない』といえるだけの性能をもっている。

ただ、いずれも円安のおかげでとても高価に感じる。なかなか、高価な海外製品を買うには判断の難しい時期だ。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
この記事を書いた人

村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

いつものトラッドがこんなにも新鮮に!ジャパンデニムの雄エドウインが提案する、クラシックな黒

  • 2025.10.18

“黒”という色はモードファッションとの結びつきが強い。故にトラッドスタイルとの親和性は低いように思われる。しかし、エドウインの提案する“黒”は実にクラシックである。 クラシックなトラウザーズが黒とトラッドを身近にする ブレザー、ボタンダウンシャツ、スラックス……。アメリカントラッドを象徴するアイテム...

進化と伝統、どちらもここに。「L.L.Bean」のアウトドアと日常の垣根を超える名品たち。

  • 2025.10.17

100年以上にわたり、アウトドアと日常の垣根を越える名品を生み続けてきた「エル・エル・ビーン」。誠実なモノづくりと顧客への真摯な姿勢は、現代まで脈々と受け継がれている。伝統を守りながらも進化を恐れない、その精神こそが、今も世界中の人々を魅了し続ける理由だ。 愛される理由は機能美とその誠実さ 100年...

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

【Punctuation × 2nd別注】手刺繍のぬくもり感じるロングビルキャップ発売!

  • 2025.10.29

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【Punctuation × 2nd】ロングビルキャップ[トラウト] 温もりのある手仕事が特徴の帽子ブランド「パンク...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

Pick Up おすすめ記事

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...

2nd

良質な素材感とシルエットが美しい、東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。

  • 2025.10.17

東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。白黒の世界で際立つ良質な素材感とシルエットをご堪能あれ。 質感、シルエット、美しいミリタリー&ワークウエア 米軍同様のへビーナイロンツイルを使ったMA-1。軽量性・保温性・防寒性を備えたクライマシールドの中綿でスペックは現代的だが、エイジング加工によってヴ...

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

【Punctuation × 2nd別注】手刺繍のぬくもり感じるロングビルキャップ発売!

  • 2025.10.29

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【Punctuation × 2nd】ロングビルキャップ[トラウト] 温もりのある手仕事が特徴の帽子ブランド「パンク...