高橋名人が“名人40thイヤー”を記念して、新作CDアルバムをリリース! 注目の収録曲について本人に直撃!

高橋名人がゲーム名人として活動開始したのが1985年。そんな名人の40thアニバーサリーイヤーとなる2025年の5月、かつての“ファミっ子”たちは、あるプレスリリースに驚愕した。そこには「高橋名人40周年記念CD 制作決定!」と書かれていたのだ! 昭和50年生まれ世代はご存じのように、高橋名人は歌も名人級で、これまでに多くの曲をリリースしている。新アルバムは一体どのような内容になっているのか!? 高橋名人ご本人、そしてアルバムのプロデューサーであるシティコネクションの辻坂健次氏、同社で広報を務める志貫 徹氏に直撃した。

たかはしめいじん。本名・高橋利幸。昭和34年、北海道生まれ。1982年にゲームメーカー・ハドソンへ入社。85年から「ゲームは1日1時間!」をキャッチフレーズに16連射を得意とするゲーム名人として雑誌、テレビ、映画と各メディアで活躍。2012年に株式会社MAGES.へ入社。タレントとしての活動も続けながら、現在もゲーム文化振興に尽力している

高橋名人の新アルバムを攻略!

──今回のアルバム『名人襲名40周年記念アルバム』はどのような経緯で企画されたんでしょう?

高橋名人(以下、名人) 辻坂君から「記念盤を出していいですか?」って連絡がきたんですよ。で、いいんじゃないですか、と。私はいつもそんな感じです(笑)。

辻坂 それが昨年の12月ぐらいですね。実は35周年(2020年)の時も同様の企画があり、名人からご承諾いただいていたのですが製作期間があまりにも少なくて頓挫したんですね。でも昨年のイベントで名人が「来年40周年なんだ」と言われているのを聞いて「よし!今からなら絶対作れる!」と考え、あらためてお声がけさせていただいたんです。

名人 そして今年5月のTGMS(東京ゲーム音楽ショー)で、まず「制作決定!」というチラシを撒いたんだよね。

──どんな反響がありましたか。

名人 やっぱり「どういう中身になるんですか?」という質問が多かったですね。でもその段階ではまだ何も言えないから「いやあ~、知らないよ」とトボけていました。

──その内容はインストゥルメンタル曲も含めて全15曲。歌入りの11曲のうち完全新曲が2曲、新録音が2曲あって、高橋名人ファンにはマストアイテムですよ。

辻坂 40周年記念だからといって、既発音源をまとめただけだとおもしろくないだろう、と。なので「名人、歌いませんか?」とお願いしてみました。そうしたところ名人から次々に湯水のごとくアイデアが出てくるんですよ。つくづく高橋名人はプレイヤーでありプロデューサーだな、と感じましたね。

──新曲の制作陣は名人と親しいミュージシャンのMCUさん(※1)、ハドソンの盟友・国本剛章さん(※2)、そしてSEGAサウンドクリエーターのHiro師匠(※3)という豪華な顔ぶれです。

名人 今年の3月2日に行われたMCU君とシティコネクションさんのイベント『百獣ゲームランド』(※4)に出た際、MCU君はじめ共演者の国本さんに「今度アルバムが出るから曲、作ってよ」とお願いして回り、決まっていったんです。そしてTGMSのステージでCDリリースの発表をしたところ、そこに出ていたHiro師匠が「俺も作りたい!」と言い始めて(笑)。ただ、私に決定権はないので…。

辻坂 その場にいた僕が、すぐGOサインを出しました!

──その曲が新曲「手のひらに太陽を」になるわけですね。

名人 Hiro師匠から曲のイメージを聞かれたので「みんなでタオルを振り回せるような曲がいいな」と伝えました。…ただ、問題なのはレコーディングが1週間後のため、締切まで時間がないっていうこと(笑)。

辻坂 僕はHiro師匠と長く仕事をしてきていて関係性もあるので、そこはしっかりとこの日数で仕上げていただきました!

──MCUさんによる新曲は「Goodbye」もあります。

名人 MCU君はラッパーだから、ひとつの音に乗る歌詞の文字数が多いんですよ。これを歌うのは大変でしたね。だって、こっちはもう66歳ですから(笑)。

志貫 こちらは、MC8bit(MCUの別名義)さんとチップチューン・ヒップホップユニット「ファミリーコンティニュー」を組まれているDJ SHOGO氏が作曲を担当しています。80年代の夏を感じさせるような懐かしくやさしい楽曲です。

──新録音源も名人ファンにはたまりません。『スターガニアンのテーマ 明日のライバル』は昨年発表された最新名人ソングですね。

名人 『スターガニアン』(2023年/Nintendo Switch)で歌を作るとなった時、キャラバンモードとチャレンジモードのBGMを作曲されている国本さんに「このBGMを歌にするのはどうかな?」と尋ねてみたんですよ。そうしたら「あの曲は最初から歌えるように作っていますよ」と言われまして(笑)。それじゃあ、ということでFGMF(福岡ゲームミュージックフェス)に出た際、スタッフの皆さんに「この曲に歌詞つけてみない?」と頼んでできたのがこの曲です。

辻坂 CD『スターガニアン オリジナル・サウンドトラック』(2024年)ではライブ音源を収録していますが、このアルバムでは待望のスタジオ録音です!

名人 自分ではライブ版をあまり聞きたくないんですよ。ライブの最後の方で歌っているので喉を潰しかけていて、声がちゃんと出ていないから。新録版では納得のいく状態でお届けできています。…あ、コーラスはMCU君、Hiro師匠にスタッフのみんなという「三軒茶屋”元”少年合唱団」が担当しています。こちらも聴きどころですかね(笑)。

──もう一つの新録音源は「ハートに16連射」。オリジナルは2003年に「宇宙ヤング(=笹公人・HIDE-AKI)with 高橋名人」としてリリースされています。

名人 このアルバムでは私のソロ歌唱になっているので、全く違う曲に聴こえるんじゃないかな。笹君には悪いけど…オリジナルよりよくなっているかも!?(笑)。

──既発曲は昭和50年生まれ世代が聴きまくったものばかり。こちらの選曲基準は?

名人 ずばり、私の定番曲ですね。「このタイミングで未収録曲を入れちゃうのもテかな?」なんてことも考えたんですが…でもユーザーからすると、やっぱり「これは外せない」という曲があるじゃないですか。となると、デビュー曲『RUNNER』は外せない、と。

──桃井はるこさんと組まれたアルバム(※5)からセレクトされているところも特徴ですね。80年代以降の高橋名人の曲も名曲満載ですから。そういう点でも“最新のベストアルバム”を感じさせます

名人 このセレクトは本当に大変でした。レコーディングされていない曲も含めると自分の曲は30曲くらいあるんですよ。

辻坂 サラリーマンに持ち曲があるというだけでも普通じゃないのに、その曲数はさすがに歌いすぎです(笑)。

名人 もういっそサイコロで決めちゃおうか、っていうくらい悩みましたね。

辻坂 なので、アルバム曲は完全に“名人セレクト”になります。昭和・平成・令和の名人ソングが収録されているので、歌手・名人の40年間がキレイにまとまった構成になりました。

志貫 新曲2曲、新録2曲に関してはインストゥルメンタルが収録されていますので、ぜひ高橋名人になりきってお家で歌ってみてください(笑)。

※1…1973年、東京都生まれ。KICK THE CAN CREW、ULのMC。一方でSNSやゲームイベントなどを中心にゲーム愛を公言し続け、ゲームの世界にもその名を着実に浸透させている。
※2…くにもとたけあき。ファミコンソフト『忍者ハットリくん』『チャレンジャー』『スターソルジャー』などの音楽を手がけているレジェンドで、愛称は“キノコ”。『昭和50年男』vol.16にて作曲秘話を明かしている。
※3…本名は川口博史。『OutRun』『SpaceHarrier』『FantasyZone』『三国志大戦』など数々の名作タイトルの音楽を生み出した。
※4…イベントの詳細は『Dig-it』「80〜90年代のゲームカルチャーが錦糸町に集結!! 「百獣ゲームランド」を徹底レポート!」を参照。
※5…『ファミソン®8BIT SP~ゲームソング編』(2014年)より、「愛はメリーゴーランド 8BIT Mix」、「忍者じゃじゃ丸くん~the memories~ 8BIT Studio Session」、「LOVE TOGETHER 8BIT Studio Session」、「君は人のためにレンタヒーローになれるか~ FM Drive Mix」を収録

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昭和50年男 編集部
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昭和50年男 編集部

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50(1975)年生まれの男性に向けて、「ただ懐かしむだけでなく、ノスタルジックな共感や情熱を、明日を生きる活力に変える」をテーマに、同世代ならではのアレコレを振り返ります。多彩なインタビューも掲載。
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