制作陣の本気度が伝わる! 麗しのアイドルテレカ&お宝のアイドルグッズ

  • 2024.03.14

1980~90年代に青春ど真ん中を過ごした昭和50年男。その時代は奇しくもアイドル黄金時代。当然、テレカや グッズなども数多く流通した。今回は、80〜90年代アイドルのレアなテレカやグッズを厳選紹介。

“普段会いに行けないアイドル”への憧れ

昭和50年男にとって、テレホンカードと言えば、公衆電話で実際に使っていた記憶のある懐かしいアイテム。現在は公衆電話も数が減ってきて、テレカを使う機会はめっきり減ってきている。しかし、アイドルテレカに限っては別の話。現在も高値で取引され、プレミアがついているものもある。1971年に創業し、90年代からはアイドルグッズも取り扱うようになった古本屋、荒魂書店の店長である鎌田俊一氏はこう語る。

「AKB以降、現在のアイドルは握手したり、チェキを撮ったり“実際に会える”がデフォルトになっていますが、80〜90年代のアイドルはコンサートなどでしか実物を拝むことができない、まさに“神様”のような存在。なかなか会えない分、テレカやグッズを集めるファンも多かった。それを見越して企業側もかなりの量を流通させていたと言えます。コレクターの需要にもよりますが、増刷される写真集と比べ、テレカやグッズ、ポスターは希少性があるので、比較的高く買取する場合がありますね」

鎌田俊一(かまだしゅんいち)|90年代からアイドルや女優の写真集中心の品ぞろえに移行し、お宝ブームの聖地的存在になった荒魂書店の店長を務める。店内には絶対販売しない“超お宝”も存在するとか

荒魂書店で売られているアイドルテレカを見てみると、昭和50年男が熱狂した80〜90年代のアイドルがズラリと並ぶ。物色探していることもありますね」

なぜ、今もなおテレカやグッズが人気なのだろうか。そこにはやはり〝普段会いに行けないアイドル〞への憧れが関係してくるという。昔はスマホもなかったので、アイドルの写真を持ち歩くには、サイズを小さくするしかなかった。ブロマイドやテレカが人気だったのはそういった理由も大きい。またグッズを自作する人も多かった記憶がある。簡単な例で言えば、下敷きに雑誌の切り抜きを入れているクラスメイトもかなり見かけた。古本も取り扱う荒魂書店では、80年代の『平凡』や『明星』などのアイドル誌は、アイドルの写真や顔部分が切り抜かれているものもあるという。

神格化されたアイドルたちを持ち歩きたいファンと制作側の思惑が一致

アイドルグッズの流通が多くなると、もちろん制作陣もその本気度が増してくるし、品々からはその矜持も垣間見える。宮沢りえの通称“ふんどしカレンダー”は、トップアイドルがふんどし姿になったということで、当時、度肝を抜かれた昭和50年男も多かったのではないだろうか。あのふんどし姿は、今思えばその翌年に世間の話題をさらったヘアヌード写真集『Santa Fe』への助走としての位置づけのようにも感じられる。

それだけではない。「ビーバーエアコン」の店頭販促グッズでビーバーに扮した観月ありさのランドリーバッグも、つぶさに見るとコミカルななかに行き届いたメイクでかわいい彼女が。 何せ、着ぐるみを被らなくても 人気のある当時のトップアイドルががんばっている。それほどまでに、タレントも制作陣も本気でグッズ作りを行ってきたのではと思いがめぐる。

「グッズでは、当時らしい大判版型のコンサートツアーブックやパンフレットなどが高値で取引されています。また企業や番組、CMの販売促進グッズとして作られたものもかなり流通していますね」(鎌田氏)

現在は実際に会って、握手したり話ができるようになったこともだが、SNSの発達により、アイドルが〝今何をしているのか〞が手に取るようにわかる。逐一、アイドルの動向を把握しておきたい人も多いかもしれないが、そんな情報化社会ではなかった80〜90年代。神格化されたアイドルたちを持ち歩きたいファンと、その需要を見越した制作側の思惑が一致して、たくさんのアイドルグッズが生まれてきた。そのグッズが欲しいという人がいる限り、お宝の魅力は永遠なのである。

荒魂評価! アイドルグッズで有名な荒魂書店が独自視点で評価

東京・神田神保町に店を構える古本屋の荒魂書店。古本屋ながらアイドルグッズの専門店と言うべきその品ぞろえは、右に出るショップは少ない。今回は、そんな荒魂書店が、来店するユーザーの熱量をもとに独自の視点から、ファンのテレカへの熱狂度をポイント化(最大10ポイント。高価順ではありません)。ポイントの高い=熱狂度の高いテレカから紹介していこう。※テレカやグッズの価格は品物の状態によっても変動します。

【荒魂評価 9ポイント】内田有紀

1992年にドラマ『その時、ハートは盗まれた』(フジテレビ系)で女優デビュー。このテレカでの水着姿は翌93年にユニチカの水着キャンペーンモデルに選出された時の絵柄となっている。内田有紀らしいベリーショートのヘアスタイルもまぶしいが、 実は水着姿のテレカは熱狂度が高めで、かつ値段も高めだ。このユニチカの水着姿はポスターにもなっており、そちらもプレミア度が高い。荒魂価格1万2,000円

【荒魂評価 7ポイント】田村英里子

1989年にアイドル歌手としてデビューした田村英里子。同年、3枚目のシングル「真剣(ほんき)」でその年の新人賞を総なめにした。そんなアイドル路線ど真ん中の時期の横乳見せは、かなりセンセーショナルだった。荒魂価格1,500円

【荒魂評価 6ポイント】浅香 唯

1985年に歌手デビューするも、1986年に『スケバン刑事Ⅲ 少女忍法帖伝奇』に出演するまでは、鳴かず飛ばず。こちらはデビュー間もないころに『週刊少年マガジン』の抽選プレゼントで配られたテレカで、顔のアップも熱狂度高し。荒魂価格9,000円

【荒魂評価 6ポイント】宮沢りえ

11歳で子役としてデビュー。1987年の「三井のリハウス」CMの初代リハウスガール“白鳥麗子”役を務めて注目を集めた。トップアイドルとしての階段を駆け上がるきっかけとなった彼女の代名詞的テレカ。荒魂価格2,500円

【荒魂評価 5ポイント】細川ふみえ

90年代に巨乳グラビアアイドルの草分け的存在として活躍 。シングル「スキスキスー」で歌手デビューするなどマルチに活動 。全員プレゼントのテレカでタマ数は多いものの、グラビアアイドルだっただけに水着の絵柄は人気が高い。荒魂価格 6,000円

【荒魂評価 5ポイント】高橋由美子

1990年代前半、“20世紀最後の正統派アイドル”と評された高橋由美子。彼女のテレカは種類が豊富でタマ数も多いため、評価的にレア度は低め。しかし、この絵柄は抽選プレゼントものだったため高評価。荒魂価格5,000円

【荒魂評価 4ポイント】中山美穂

80年代後半に活躍した南野陽子、浅香 唯、工藤静香と共に“アイドル四天王”とも呼ばれていた。この絵柄は映画『ビー・バップ・ハイスクール』時期のモノなので、少女っぽい清純なイメージで評価も高め。荒魂価格1,000円

【荒魂評価 4ポイント】CoCo

おニャン子クラブ人気の後、『パラダイスGoGo!!』(フジテレビ系)内の乙女塾から誕生した女性グループアイドル。あの三浦理恵子が所属していたことでも有名。水着の絵柄は珍しいが、写真が引いた構図なのが惜しい! 荒魂価格1,000円

【荒魂評価 3ポイント】牧瀬里穂

1989年、JR東海の「クリスマス・エクスプレス」のCMで一躍脚光を浴びる。その後は清純派のイメージでブレイクし、多数のCMに登場している。江崎グリコ「ポッキー」のCMは牧瀬里穂の代表作ではあるが、レア度は普通。荒魂価格2,000円

では、10点満点のテレカとは? 絵柄最高! 内田有紀のユニチカテレカ別バージョン

今回の荒魂書店評価では10点満点のテレカは登場しなかったが、荒魂書店には10点満点のトップ評価を得るテレカも在庫していた。それが今回1位となった内田有紀のユニチカの“ココロカラダ。”シリーズのテレカ。別の水着コーデでビーチを走る躍動感のある絵柄がトップの10点満点。ちなみに同じ絵柄のポスター(上の写真)は8万円の値がつく。

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