「ジェラード」のトラッカーキャップ
帽子っていいよね。老いも若きも、男も女も、サイズとか気にしないで、みんなが被れる。体型が変わっても頭が太ったり、痩せたりってほとんどないから、ずっと被っていられる。よっぽど雑に扱わない限り、ボロボロになりにくい。トップスやパンツは、食べ物こぼしたりすると、なかなか消えないシミができたりするけど、帽子は汗や皮脂汚れだけ気にしておけば、あんまりケチャップまみれになる心配もない。
私の場合、帽子は年間300日以上身に付けているので、「いいな」と思えば、すぐに買ってしまう。最近はトラッカーキャップの出番が多い。多くの日本人中年男性が少年時代から慣れ親しんだカタチだ。
今回紹介するのはデニムとメッシュの組み合わせ。この組み合わせのキャップだけでも何個目かだが、これがもっとも被った時の収まりがいい。スッポリ被った時に耳に当たらない絶妙な深さ。この辺の加減は、見た目より重要だ。ジェラード自慢のデニム生地を使っているから、色落ちとかも楽しめるんだろうけど、私にとってこの帽子のチョイスは視点が違う。結局こういう帽子ってビビッと来るかどうかで買うもんで、人によって基準は違うだろうけど、私はこれを被った瞬間、血圧が上がった。
フロントパネルにはジェラード自慢の「LAST RESORT」青タグ、10.5oz.ライトオンスデニムを使用。通常、ジェラードのワークウエアなどに使われる生地だ。縫い合わせ部分はすべてチェーンステッチを採用し、トラッカーキャップが登場した1960年代のアメリカ製をオマージュしている。1万450円(ジェラード TEL03-3464-0557 https://jelado.com/)
パネルの縫い合わせ部分も、硬くなく、しなやかで頭にフィットする。たかがキャップと侮るなかれ! これは間違いなく上等な作り。
メッシュキャップのアジャスターは唯一最大の弱点だが、手元の他のものと比べると、やや柔軟性と厚みがあって頑丈そうに感じる。
メッシュキャップで日本製は稀有な存在だが、日本のメッシュはとにかく触り心地が柔らかい。メッシュキャップこそ日本製を!
(出典/「Lightning 2025年6月号」)
Photo/S.Amatsu シーマン天津
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