vasco×モヒカン小川のLeather Lover Boston
校了真っ只中のなか、この原稿を書いているわけだが、校了に追われると、決まって俺の頭の中を漂うフレーズがある。「旅に出たい」出張のことではない。なんの目的もなく、取材もしなくていい自由な旅。学生時代に読んだ、沢木耕太郎の『深夜特急』みたいな感じかな。そこで問題となるのが、「どんな鞄で旅に出かけるか」。
俺ももういい大人なので、バックパックで旅に出るのは気恥ずかしい。肩掛けのダッフルバッグも好きでよく使うんだけど、使い勝手に若干の難がある。で、俺が夢見る理想の旅鞄を、大好きなvascoと一緒に作っちゃいました。それがこちらのボストンバッグ、名付けて「レザーラバーボストン」。
実はこのモデル、過去にvascoでラインナップされていたモデルなのだが、現在は帆布モデルのみ。この雰囲気が好きで、今回、vasco代表の並木さんにお願いして、作ってもらったのだ。
俺の場合、旅には必ず文庫本を数冊持っていくので、サイドのポケットが超便利。フロントのポケットにはスキットルを入れたいな。こいつを持って、小説の舞台を旅してみたい。川端康成の『雪国』を読みながら越後湯沢に行ってもいいし、長崎でなかにし礼の『長崎ぶらぶら節』を読み耽る……なんてのも粋でしょ。
今度のアメリカ出張は、ジャック・ケルアックの『路上』とともに行こうかな。う〜ん、夢が膨らむぜ。
「旅の道具」をテーマに、魅力的なバッグを生み出すvasco。今回、モヒカン小川が別注したのは、ヘビーデューティでクラシカルなボストンバッグ。上質な姫路産のヌメ革を使用し、一枚一枚丹念に手作業で染められているため、独特のムラ感も堪能できる。今秋にClub Lightningで発売予定。価格未定(vasco https://vasco-tokyo.com/)
本来ならボストンバッグは手で持ちたいところだが、それだとやっぱり疲れちゃう。そんな時に重宝するレザーストラップが付属する。
内部にもポケットがあり、機能性も高い。この秋に発売予定なので、興味のある方は是非! 大人の一人旅に最適なバッグだ。
(出典/「Lightning 2024年10月号 Vol.366」)
Photo/S.Kai 甲斐俊一郎
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