最近は登板頻度は少なめだけど風合いがずいぶんと出てきた。
ことの発端は、ある方に「小池さんの持っているクリンチのエンジニアってどんな感じになってます?」と聞かれたこと。というのも、このブーツを手に入れたときに記事にして「履き込むのが楽しみ」的なことを言っていたので、気になったんだろうなと。ありがたいことです。
まずは説明するとClinch(クリンチ)は東京は世田谷にあるシューリペアショップ「BRASS」のオリジナルブランド。量産靴とビスポークのいいとこ取りのハイブリッドを信条としていて、ハンドソーンウェルテッドという昔ながらのハンドメイドの手法を取り入れた攻めたモノ作りに挑戦する気骨のあるブランドなのだ。
そんなスタイルを自身で感じてみたくてオーダーしたのがもう4年近く前。モデルはクリンチの代表モデルである11インチハイトのエンジニアブーツで、クラシカルな細身なシルエットにすっきりとナローなトゥーが私好み。革はブラウンのホースバットをブラックオーバーダイしたいわゆる茶芯になっている。
まずは納品から最初の半年は毎日履くことに。というのも、このモデルはクリンチのオーナーでありクラフトマンの松浦さんが私の足を計測してくれて、本来のモデルよりもひと周り細いシャフト(さらに攻めた仕様)にカスタムしてくれていたため、正直、最初はかなりキツめのセッティングになっていた。
最初は脱ぎ履きも大変だったけど、松浦さんの「最初はとにかく毎日のように履いてください」という教えを守って(聞き分けがイイ性格なので)、ホントに~? と思いながら毎日根性で履くと、気がつけば革が伸び、キツさも痛さも無くなって私の足形にフィット。
そこからは、毎日ではなく週2~3日くらいの頻度にペースダウン。とくに悪天候のときほど長靴代わりに履いて(あまりおすすめされない履き方)、気がつけば約4年経ったのが現在の経年変化なのだ。最近では登板頻度は少なめで、週に1日くらいになっている。
経年変化の雰囲気は履き方やブーツの種類によっても違うし、これが良いのか悪いのかも個人のセンスや感じ方次第だとは思うけれど、個人的には大満足の雰囲気になってきたのでうれしい。
一生モノのエンジニアブーツにしようと思って手に入れたので、これからもメンテやリペアをしながら穿き続けていくので、また何年後かにその様子をレポートしようかと。
ちなみに履いて半年経過したときの記事はこちら。
シワが生まれ、革の下地のブラウンが見えてきて雰囲気は上々!
最初は何とも味気ないエンジニアブーツもさすがに4年も履けばかなりの変化が。アッパーやシャフトにはシワができ、ホースバットの表情もオーバーダイのブラックがフェイドして、全体的に下地のブラウンがところどころはっきりと見えてきた。ちなみにメンテはずぼらそのもので、素手で磨いたりする程度でオイルアップは年に1回程度、無色のクリームを使用している。特別甘やかさなくてもこれほど良い雰囲気になるのはきっと素材や作りが良いからなんだと実感。あくまで個人的なメンテと履き方なので、同じようなメンテと履き方をしても同じ経年変化は生まれないかもしれないので、経年変化のひとつの例として見ていただけるとありがたい。同じモデルを履いている人、同じモデルを買おうと思っている人の参考になれば本望なのです。
※現在クリンチのブーツは不定期でのMTO(受注生産方式)になっているので、詳しくはInstagramをこまめにチェックしよう。
【お問合わせ】
BRASS
https://www.instagram.com/brasstokyo
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