ヴィンテージに囲まれた空間で至高のナポリピッツァを味わう。|「Pizza Lion Rock ART&CAFE」オーナー・山本虎鉄さん

まるでトム・ソーヤーの冒険で出てきそうなバラックとエアストリーム。ここは埼玉県本庄市にあるピッツァライオンロックだ。大のヴィンテージ好きであるオーナーが至高の1 枚を提供する。店内にはそんなオーナー、山本虎鉄さんの愛用品である希少なヴィンテージがずらり。ヴィンテージ好きにはたまらないその空間にお邪魔してきた。

「Pizza Lion Rock ART&CAFE」オーナー・山本虎鉄さん|1978年生まれ。埼玉県出身。20歳の時にドイツへ留学。26歳の時に中目黒の聖林館へ入社し、ピッツァ職人として修行を重ねる。その後、2012年に地元でピッツァライオンロックを立ち上げた

愛用品を選ぶ基準は、かっこよくてずっと使えるもの。

ヴィンテージ愛好家が営む本格的なナポリピッツァ店があるとの情報を聞いて向かったのは、のどかな風景が広がる埼玉県本庄市。閑静な住宅街に突如表れたのは、数十年もの時を経たような小屋とヴィンテージのエアストリーム。カウンター席と屋外のテーブル席が用意され、日本とは思えない空間が広がる。

実はここ、知る人ぞ知る名店として知られ、日本有数のナポリピッツァの有名店である聖林館出身のオーナーシェフである山本さんが腕を振るう。

「この場所は自分の生まれ故郷なんです。11年前に独立した時は本当にお金がなかったから、友達に格安で作ってもらいました。イメージしたのはトム・ソーヤーの冒険に出てくるようなミシシッピ川のほとりにある小屋。今でこそ高価ですが、当時はエアストリームだってまだまだ安かったんですよ。

僕は10代の時に映画『アメリカン・グラフィティ』を観てから、アメリカの服や音楽、カルチャーが大好きになったんです。埼玉の片田舎で育ったので、いつか海外に行ってみたいと思い、20歳の時にドイツのデュッセルドルフへ留学したんです。そこで和食のレストランで修行しながら、ヨーロッパ各地を旅した時に出会ったイタリアンピッツァが、今の自分の原点ですね。

ただアメリカもずっと大好きですし、常にヴィンテージを買っていたので、そんな経験も今の自分につながっていると思います。愛用品を選ぶ基準は、単純にかっこよくてずっと使えるもの。クルマとバイクも同様で、壊れるし、パーツはないし、困ることが多いのですが、それを補う魅力があるんです」

5年以上所有しているランドローバーのシリーズ3は、1950年代に製造されたオリジナルの改良版。山本さんと同じ1978年製だ
イギリスから輸入したキットでピックアップにカスタムしている。ボブ・マーリーが同型に乗っていたのがきっかけとなった
1999 年にニューヨークへ行った際に探し回った思い出のソニーのメガベース。壊れてしまったが、今も大事に持っている
大の音楽好きであり、DJやバンドを組んでいたこともある。特にダブやレゲエが好きで、7インチレコードを大量に所有する
刺繍されたアイテムが大好物で、いいヴィンテージがあればついつい買ってしまう。手前は10代の時に所属したロカビリーチームのオリジナル
いつかはヴィンテージウォッチが欲しいと思い、聖林館時代に購入したオメガのシーマスター。希少な初期モデルである

ヴィンテージバイクを楽しむための愛用品。

1968年製のランブレッタGPは、普段の足としても使っている。もともと錆びた状態で譲り受けたが、その風合いを活かしている。

手前のブーツは親交の深い群馬の名店タイムズアーチェンジンで購入したクビキレザー。奥は’50年代のエンジニアブーツ。

整備中で撮影できなかったが、ヴィンテージのインディアン・スカウトに乗っており、そのパーツが並んでいる。特に’30sのバードゲージライトは宝物だ。

バイクに乗る際に着ているのが、1950年代のラングリッツレザーズのパデッドキャスケード。奥さんとペアで購入した。

自作の薪窯で焼く極上のピザ。

自作した薪窯で丁寧に焼き上げていく。400度以上の高温にするために数時間掛かるそう。白Tにデニムがピッツァ職人の矜持。

看板のマルゲリータ。日本産の小麦を使い、400度以上の高温で1分くらい焼きあげていく。餅に近いような食感を味わえる。

ピッツァを焼く時に載せる専用の道具であるパーラー。タモノキを用いて、オリジナルで職人に作ってもらったそうだ。

(出典/「Lightning2023年3月号 Vol.347」)

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