ヴィンテージパーツを駆使し、センス良くカスタム。
日本の旗艦店であるデウス エクス マキナ 原宿のヘッドバリスタである吉田さん。その愛車は、VMXらしいクラシックさとモダンなセンスを調和させたカスタムのXL250Sだ。
「このバイクを選んだ理由は、なんと一目惚れです。250㏄のエンジンに対して車体が大きく、自分は身長があるから小さな車体のバイクは似合わないと思ったんです。デウス エクス マキナ 原宿で働く上で、ブランドの世界観を意識し、そして日本のオフロードの旧車が好きなのでこの車両を選びました。
こだわっているのは、当時のパーツをできる限り使うこと。カスタムしている箇所も、メーカーや車種は違うものもありますが、同年代のものにしているんです。これは整備をお願いしている方の受け売りで、今のパーツでアップデートするのではなく、当時の設計にあったパーツを使った方が、このバイクにはバランスがいいんですよね。
日々の通勤はもちろん、どこに行くにもこのバイクです。しっかりとメインテナンス、整備すれば、元気よく快適に走ってくれます」
1979 HONDA XL250S|ホンダの名作モトクロスをデウスらしいカスタムに。
市販車では初となる23インチの特大フロントホイールを装備したXL250Sは、1978年に発売された。吉田さんの愛車は翌年の1979年のもの。エンジンやフォーク、フェンダーなどにしっかりと手を入れている。オリジナルの良さを活かしつつも、味なタンクなどでデウスらしい軽快で力の抜けた印象に。
オリジナルと比べて小ぶりなタンクは、ヤマハのYB50のもの。付け替えたときすでに表面に錆が出ていたが、トータル的にいい味を出しているので気に入っているとのこと。
サスペンションなども当時のパーツにこだわる。バイク好きなスタッフや、複数のスペシャリストにアドバイスや整備をお願いしているので絶好調だとか。
電装系も当時の純正の6Vのまま。都心の移動がメインなので多少の不便はあるが、このままでも十分だそう。今後XR500Rの純正ヘッドライトにする予定。
VMXらしいマフラーも魅力。カバーは純正ではないものをカスタム。いつかはレースにも出たいが、街中を走るのでオリジナルを活かしたブロックタイヤを装備。
アメリカの砂漠レーサーが、反射でまぶしくないように先端を黒く塗ったという逸話を聞いて、塗装したものを譲ってもらった、ストーリー性のあるフェンダー。
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(出典/「Lightning 2019年6月号 Vol.302」)
Text/S.Sato 佐藤周平 Photo/N.Suzuki 鈴木規仁
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