▼プレッピーってそもそもなんだ?
63年間変わらずここに。ナンタケットレッドの迫力。
ケープコッドの港町ハイアニスからフェリーに乗って1時間で着くナンタケット。プレッピーをはじめとしたセレブ御用達の島だ。この島で1945年にオープンした「マレーズトガリーショップ」はナンタケット随一のトラッドを軸としたセレクトショップで、創業者の息子フィリップ・C・マレーが1960年に発明した「ナンタケットレッド」は、のちにプレッピーの象徴となるまでに至った。
そして現在。同店は創業時と変わらない場所にある。広い店内は格好つけすぎない落ち着いた雰囲気で、オールデンやギットマン ブラザーズ、セントジェームスといったトラッドなアイテムから、マドラスやシアサッカーなど、プレッピーアイテムまで、幅広くラインナップされている。
ここでしか手に入らないコラボも多数。ここまででも十分見応えはあるが、店内奥のほうに歩みを進めるとお待ちかねの「ナンタケットレッド」コーナーが。この迫力の光景に、これからも廃れることのないであろうプレッピーの人気と力強さを感じずにはいられなかった。
真のプレッピーだけが訪れることができる ナンタケット島、唯一のトラッドショップ。
ボストンから車で約1時間強かけて南下。ケープコッドエリアにあるハイアニスという港町から、フェリーに乗ってさらに1時間。日本人はほかに見当たらないし、周りは行き慣れているであろう人ばかり。そんな難関を乗り越えてようやく辿り着くプレッピーの楽園
ナンタケットレッドとは?
1960年、創業者の長男であるフィリップ・C・マレー(写真左)が、フランスのブルターニュ地方の海岸に点在する赤い旗を見て、「ナンタケットレッド」を考案。洗濯を繰り返し、潮風に晒されることで、柔らかくなり、より淡いピンクへと変化していく生地を発明した。
以後、この絶妙な色味は徐々にその知名度を高めていき、『オフィシャル・プレッピー・ハンドブック』に掲載されたことによって、プレッピーたちのスタンダードアイテムとして浸透するに至ったのだ。
なお、マレーズトガリーショップのアイテムには、ブランドタグと別に、“THIS GARMENT IS MADE TO FADE AND LOSE COLOR(=この服は色落ちするようにできています)”という色落ち保証タグまで付いている。
ありとあらゆるものがナンタケットレッドに!
入門者向けとでも言うべき定番のパンツ。「裾は極力ダブル」を貫き通すプレッピーマインドにも則している。
あえてガシガシ使って、色落ちを率先的に楽しみたいボストンバッグ。
3.エンブロイダリーとの合わせ技で、プレッピーらしさも倍増。
ロングビルキャップのなかでも、かなりツバは長め。ボート上での一日に最適。
ゴルフ用のヘッドカバー類。一気にリゾート気分。
この色味とフリースの組み合わせがユニーク。
あのブランドもナンタケットレッドに注目。
はるばる現地まで足を運ばずとも、日本で手に入るナンタケットレッドを紹介する。【左】1960年代のコットンブルゾンを現代的にアップデート。タック入りのボリューミーなパンツとのセットで。カラフルなエンブレムはインクジェットマッピングを採用し複雑な配色を再現した。ジャケット6万3800円、ショーツ3万3000円(ともにビームス プラス 原宿TEL03-3746-5851) 【中】アメリカ製にこだわり、自社生産を貫くアメリカコロラド州のキャップメーカー。7480円(メイデン・カンパニーTEL03-5410-9777) 【右】定番の[ファティーグパンツ]を鮮やかなナンタケットレッドに。3万1900円(エンジニアド ガーメンツTEL03-6419-1798)
さすがはプレッピーの聖地。マドラス、ボウタイなどお馴染みのアイテムがセレクトされている。そのほか、ナンタケットならではのモチーフが入った、同店でしか手に入らない限定品も。
オールデンのケープコッド別注!?
偶然見つけたオールデンのケープコッドコレクション。そのほかプレッピーの定番スペリー トップサイダーや、スマザーズ アンド ブランソンのローファーなど、革靴&トラッド好きも歓喜のラインナップ。
【DATA】
Murray’s Toggery Shop(マレーズトガリ—ショップ)
62 Main St, Nantucket, MASSACHUSETTES
TEL508-228-0437
10:00〜17:00(日曜〜16:00)
不定休
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
Photo/Yoshika Amino Text/Shuhei Takano, Kazuki Ueda
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