1.シックスストックのメリノウールTシャツ|会社員・佐藤惟吾さん
ソックス専業として2017年に奈良県で誕生したシックストック。そのニッティング技術を活かして最近ではメリノウールのTシャツやボクサーパンツなども製造している。
「はじめはアウトドアブランドで探していたのですが、基本はベースレイヤーとして作られているのでシルエットがタイトだったりロゴなどのワンポイントが入ってしまうものも多くて、なかなか納得いくものが見つかりませんでした。
シックストックはあくまで街向き。シルエットにも余裕があり、縫製もきれいなので着用時のストレスが少ない。メリノウールは速乾性に優れるため、消臭効果も高く、夏にこそ快適ですね。コットンに比べて濃色がしっかり色出しできて、生地に光沢もあるので上品に見えるところも気に入っています」
2.カスリのハオリジャケット|「ビームス」プレスチーフ・安武俊宏さん
2020年より始動した「カスリ」は、福岡県の伝統技法である「久留米絣(くるめがすり)」を、ファッションを通して発信していくことを目的としたブランド。重要無形文化財にも認定されている久留米絣は、30以上にもわたる工程と緻密な手仕事による織物の技法だ。
「[ハオリ]というこのジ ャケットは、リラックス感がありながら通常よりも厚みのある国産リネンのガシッとした手触りが特徴です。なにより伝統技法である「久留米絣」の取り入れ方が秀逸。フロントの紐ふたつ、両脇のポケットのジップ部分など、あえて見えづらい部分にしか入っていない。色もベージュのボディに、同系色であるイエローの絣。言われなきゃ分からないこのさりげなさが、ファッション的かつ日本的で好きなんです」
3.オールド ホームステッダーのソックス|「フィギュアインク」代表・早川雄介さん
半世紀以上も昔に作られたデッドストックのトランクスに見た仕立ての良いシャツのようなステッチワークや素朴で味わい深い生地、肌触りに感銘を受けたことがブランドの始まりとなったオールド ホームステッダー。アンダーウエアを軸とし、クラシカルで趣のあるアイテム展開に定評があるブランドだ。
早川さんがリアルに愛用しているのは、ここのソックス。「肌触りの良さ、フィット感からノンストレスで履けます。モチーフとなったのは1940年代に作られたソックス。ハリのあるコットンを使用し、縫い目がトゥの1箇所のみ。やや太めの筒状でしっかりとしたリブもずれ落ちにくい作りとなっています。スニーカーでも革靴でももはやこのソックス1択ですね」
4.登山靴ゴローのゴロッパ|エディター・山下英介さん
ヨーロッパのクラシックファッ ションをこよなく愛する、エディターの山下英介さん。取材や撮影で年に3~4回は海外出張をこなし、現地で洋服を買うことが多かった彼のライフスタイルは、コロナ禍によって大きく変わった。
「ストレス解消のために散歩を始めたのですが、その道すがらに見つけたのが千石の老舗登山靴店、ゴロー。山登りはしないまでも、街歩きに便利かなと思い購入したのが、この『ゴロッパ』です。2万2000円という価格も驚きでしたが、3000円を追加すれば左右サイズ違いでオーダーもできる。高価な外国製品に慣れきった自分にとっては衝撃でした」
その名の通り“丈夫なスリッパ” をコンセプトにした気軽なデザインだが、革質やつくり込みの面においても海外製品に負けない完成度だと、山下さんは語る。「ぽってりとしたフォルムも魅力的ですが、長時間歩いても疲れない履き心地もすごい。工房にもお邪魔させてもらいましたが、正直なところほとんど儲けがないとか(笑)。日本製品の心意気を改めて実感させてくれた一足ですね」
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/2nd 2022年7月号 Vol.184)
Photo/Satoshi Ohmura, Nanako Hidaka, Kenichiro Higa, Yoshika Amino Text/Tamaki Itakura, Masahiro Kogure, Eisuke Yamashita, 2nd magazine
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