まずは、ディテールをおさらいしよう
タイは通常、1枚の生地から斜めに切り取った3枚の布で構成されている。それぞれ、大剣(太い方の剣先)、小剣(細い方の剣先)、中継ぎ(首周り部分)と呼ばれる。ノットは結び目(写真下)で、ディンプルはノットの下のくぼみ。ループは小剣を通してタイを安定させ、バータックは芯地を固定するためのステッチ。
いいタイはを見分ける4つのポイント
1 )縫製の良し悪しを判断するうえで見極めるべきは、大剣から覗く裏地が美しい菱形を描いているか
2 )芯地を固定してタイの形状を保つバータック。大剣、小剣ともに縫いが丁寧なものを
3 )タイは結ぶたびに生地に負荷がかかる。それを軽減するのが、縫いに遊びを生む糸。たるみ糸とも呼ばれ、ハンドメイドの象徴だ
4 )型崩れを防ぐ芯地が左右の縁まで入っているかもポイント。触って確かめよう
結び方はプレーンノット一択!
プレーン、ダブル、ウィンザーと多くの結び方が存在するなか、並木さんから嬉しい提案が。
「いまのタイはほとんどが通常の結び方、いわゆるプレーンノットを想定して作られています。ダブルノットなどは、生地が薄くてノットがさまにならない時の、いわば非常用。いいタイを選んで、奇をてらわずにプレーンノットで結ぶ。アメトラにおいては、これが基本です」
ディンプルに立体感を持たせ(写真右)、長さはベルトが少し隠れるくらい(写真左)がベストだ。
1回着けたら、1週間は休ませること
結んでいる状態が長く続けば、それだけ生地にストレスがかかるもの。だからこそ、「最低でも1度着用したタイは、1週間は置いてから着用してほしいです」と並木さん。また、「結ぶとき同様、解くときもゆっくり丁寧に。シュッ!と強引に解くのはダメですよ(笑)」
(出典:『2nd(セカンド)2018年9月vol.138』)
(ライター:河西みのり)
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