収録楽曲30曲中24曲が初CD化!
このアルバムが数多あるアイドルコンピと趣が異なるのは、キーワードを“レア音源”と“初CD化”とし、収録楽曲30曲中24曲が初CD化であること。令和のこの時代において、まだ多くの未CD化曲があること自体が驚きであるが、当然のこと、収録曲を見てもタイトルとアイドル名が一致するものは少ない。しかし、それがこのCDの魅力であり、今回のこのコンピレーションアルバムで、語られることの少なかった不遇なアイドルや曲に脚光を当てた功績は大きい。
企画・監修したのは、『昭和40年男』でもライターとして参加している、歌謡曲愛好家の濱口英樹氏。「会いたかったヒロインにスポットライトを当てる」というコンセプトのもと、80年代にデビューした新人を洗い出し、ポップスを歌う女性歌手のなかから現在では入手困難な30曲が選曲された。
「収録アーティスト名の中には“彼女がアイドル?”と思われる名前もあるだろうが、ファンにとってお気に入りのアーティストは広義のアイドル。日本では時にアイドルという響きが“ルックスありきで実力が伴わない若いタレント”として捉えられがちだが、そもそもアイドルとは『偶像』や『憧れの対象』を指す言葉であり、フランク・シナトラもアメリカの音楽シーンでアイドルと呼ばれていた時代があった。人々を幸福な気持ちにさせる魅力を持った存在、それこそがアイドルなのだ。
ネットの普及で個人が発信できるようになった現代と違い、かつては選ばれた者だけしかレコードを出せなかった。時代の巡り合わせなど様々な事情によって短期間で音楽活動を休止せざるを得なかったアーティストもいるが、商業的な成功と作品のクオリティは全くの別もの。このCDには筒美京平、阿久悠、松本隆、三浦徳子、森雪之丞、平尾昌晃、馬飼野康二、小田裕一郎、尾崎亜美、小椋佳など、豪華作家陣が力を尽くした30曲が収められている。珠玉のポップスを揃えた本盤を手にすれば、多くのヒロインとの再会と発見を体験できることだろう」としている。
歌謡曲ファン、80年代アイドルを自任するなら、絶対に無視できない、コンピレーションアルバムと言っていいだろう。
『スポットライト 〜会いたかった!! 80’s アイドル』
8月30日(水)発売
UICZ-8226/7 ¥3,520円(税込)
監修:歌謡曲愛好家・濱口英樹
発売元:ユニバーサル・ミュージック
DISC-1
M.01加川貴奈「さわやか信州」(80/5)※
M.02石崎はるこ「ヨコハマは何処ですか」(80/5) ※
M.03森岡あきこ「砂漠にオーロラ」(80/7) ※
M.04千葉まなみ「ミスター・スキャンダル」(80/9)
M.05谷川のり子「すくうるでいず」(80/9) ※
M.06ベッシー「ト・シ・ヒ・コ」(81/2) ※
M.07平山磨美「輝いて愛 with my love KOBE」(81/3) ※
M.08石毛礼子「涙のコンチェルト」(81/12) ※
M.09 MAKOTO「ムーンライト ツイスト」(82/3) ※
M.10ヒーローキャリー「したくて したくて Kick Off」(82/7) ※
M.11大内和美「ワンダフル・コミュニケーション」(83/3) ※
M.12吉成かおり 「パステル色の朝」(83/5) ※
M.13水谷 圭「Bad-Boyに気をつけろ!」(83/12) ※
M.14夏井圭子「そよ風にくちづけ」(84/3) ※
M.15南 翔子「恋は行方不明」(84/11)
DISC-2
M.01田中久美「火の接吻」(85/1) ※
M.02プリシラ・チャン「千年恋人」(85/1) ※
M.03黒沢ひろみ「夏の蜃気楼」(85/5)
M.04ウーパールーパー&チェイン「ウーパー・ダンシング」(85/6)
M.05酒井雅子「キャッツ・ダンス」(86/1)※
M.06ブスっ子くらぶ「高校時代」(86/5) ※
M.07ロサ ビアンカ「あ・や・ま・ち」(86/6) ※
M.08中島康子「瞳の翼で」(86/7) ※
M.09渡辺絵麻「青いハートのストレンジャー」(86/8)
M.10 3人組「ふられ上手な女たち」(86/9) ※
M.11徳永希衣子「ロマンス通信」(86/9 )※
M.12吉田早都子「たんぽぽ」(86/9) ※
M.13松永夏代子「浮気なSACHIOに首ったけ」(86/10) ※
M.14ピンクジャガー「DANGER ZONE」(88/6)
M.15川奈雅子「天然色ヴィーナス」(88/6)※
※初CD化=全30曲中24曲。他社からリリースのコンピレーションや特販商品、MEG-CD(LABEL ON DEMAND)などでCD化されている可能性があります。
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