アメリカで新生ジープ・ワゴニアの末弟がEVで登場。3兄弟体制に

かつて悪路走破性を高めた4WDの都市型ワゴンとして登場したジープのワゴニア。さらに後年には高級SUVとしてグランドワゴニアを登場させ、アメリカンSUVの元祖とも言えるのがワゴニアの存在だ。そんなワゴニアが2022年式で復活したことは記憶に新しいけれど、そのラインナップに新たなワゴニアであるワゴニアSが登場。ワゴニアファミリーはワゴニアS、ワゴニア、グランドワゴニアの3兄弟編成になった。

末弟ワゴニアはEVとして登場。車格もコンパクトになっている。

ジープのワゴニアといえば、復活のアナウンスが発表されてからかなりの時間が経ってやっと登場したというファンをやきもき(笑)させたモデルだったが、登場とともにさらなるモデルの投入は早かった。

2024年モデルに追加されたのは弟分ともいえるワゴニアS。現在はワゴニア、グランドワゴニアともにワゴニアL、グランドワゴニアLというロングホイールベースバージョンが存在するけど、このワゴニアSは「S」と呼ばれるだけあって兄貴分たちのフルサイズボディに比べると小型ボディで誕生した。

ボディサイズは全長4886mm、全幅1900mm(サイドミラー含まず)、全高1645mmと、全長5mを越える兄貴分たちとは違って、ミッドサイズカテゴリーのサイズ感。どちらかといえばチェロキーやグランドチェロキーと同じくらいのサイズ感になっている。

つまりミッドサイズSUVとして最高級としての位置付けだ。

しかも設定はEVのみ。400ボルトの大容量バッテリーを搭載し、1回のフル充電で300マイル(約480km)の走行が可能で、EVでありながら600馬力を発生させるパフォーマンスを発揮するという小さいながらも高級で力持ち、それでいて環境性能の高いクルマに仕上がっている。

ジープブランドはヨーロッパではすべて電動モデルにするという計画があることから、ジープファミリーのEVのラインナップを充実させる意味でも高級モデルは必要だったのかもしれない。

気になる価格は北米では7万200ドル(約1000万円)からという設定。EVならではの洗練されたデザインと高級感のあるインテリアで、富裕層にもしっかりとアピールするモデルに仕上がっている。ライバルは北米マーケットではGMがGMCブランドから発売しているハマーEVになるだろう。

アメリカブランドもガソリンエンジンの大排気量モデルを残しつつも、テスラの台頭を受けて完全電動EVにも力を入れているってわけだ。ただ、残念ながら日本での導入は発表されていない。

コンパクトになった末っ子ワゴニアの詳細。

フルサイズジープの代名詞的な存在のワゴニアだけど、その歴史の中には、XJチェロキーと共通のボディで生産されたワゴニアが存在していたこともあるので、実はそれほど強引な兄弟関係ではない。といってもミッドサイズのボディを完全EV化することで生まれたワゴニアSは兄貴分のフルサイズワゴニアも驚く600馬力というから恐れ入る。その詳細をここで見てみよう。

全長5mに満たないミッドサイズカテゴリーになるワゴニアS。ヨーロッパやアジアでも取り回しに困ることはないサイズ感になっている。ホイールはグロスブラックの20インチを標準装備。ボディサイドにはワゴニアのアルファベットエンブレムが装着される。

兄貴分のワゴニアに比べてエッジを効かせた都市型デザインが採用されたワゴニアS。リアスタイルはワゴニアというよりもグランドチェロキー、あるいは他ブランドだがレクサスに近いデザインに見える人もいるかもしれない。初代モデルはローンチエディションというパッケージで今年の秋から納車されていく。

インパネは左右に伸びる45インチという大型ディスプレイを採用した未来的なスタイル。オーディオは兄貴分同様マッキントッシュ製が標準で搭載される高級な仕様。内装はブラックとレッドのレザーインテリアがチョイスできる。真っ赤な内装が標準で設定されているのが実にアメリカ的である。

早くもオフロード性能に特化したトレイルホークのコンセプトモデルも登場。

コンセプトモデルではあるけれど、ワゴニアSをベースにオフロードの走破性を高めたトレイルホークモデルも発表された。高級感がありながらも、悪路でも恐れること無くアクセルを踏めるだけに、アクティブな趣味人たちにはうれしいモデルとなっている。

サスペンションがカスタムされリフトアップした車高に31.5インチのオールテレーンタイヤをセットするだけでなく、電気式のリアデフのロック機構などを備えている。コンセプトモデルのため、実際に販売されるモデルの詳細はいまだ不明。

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

夏のアメカジがもっと楽しくなる「HEATH」のオリジナルプリントT !!

  • 2026.06.30

横浜を拠点に“大人のアメカジ”を提案する「ヒース」。セレクトショップでありながらハイクオリティなオリジナルプロダクツに定評があり、遊び心のあるアイテムや限定モデルも多く展開している。その筆頭が7.4オンスの肉厚Tシャツシリーズだろう。 [caption id="" align="alignnone"...

夏の余白に、存在感を。大人メンズの夏スタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介!

  • 2026.06.30

シンプルな装いだからこそ、アクセサリーや小物が着こなしの印象を大きく左右する夏。そんな季節にチャコールグリーンが提案するのは、物語とクラフトマンシップを宿した逸品たち。夏のスタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介する。 手仕事が生む、本物の存在感 2002年に誕生したアティースは、「REL...

王道のデニムセットアップはボトムスで差をつけろ!

  • 2026.06.30

昨今のアメカジブームのなかで、注目度が高まっている“デニムオンデニム”のセットアップスタイル。王道ももちろん良いが、一歩先を行きたいアメカジラバーはボトムスで差を付けてみるのはいかがだろうか。気鋭のブランド「アンバースレッズ」が展開するデニムセットアップはそんな望みを叶えてくれるに違いない。 Amb...

初夏は、泥と大戦で。「STUDIO D’ARTISAN」2026SSの新作を紹介!

  • 2026.07.03

選ぶのは「泥染の開襟シャツ」か、「大戦モデル」か──。この初夏、気になるのは対照的な表情を持つ二つの新作だ。そのどちらにもステュディオ・ダ・ルチザンならではの、丁寧な作りと遊び心が息づいている。 奄美大島の伝統技法が生む、泥染ならではの深い表情に注目 奄美大島に古くから伝わる泥染は、テーチ木(シャリ...

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

Pick Up おすすめ記事

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

初夏は、泥と大戦で。「STUDIO D’ARTISAN」2026SSの新作を紹介!

  • 2026.07.03

選ぶのは「泥染の開襟シャツ」か、「大戦モデル」か──。この初夏、気になるのは対照的な表情を持つ二つの新作だ。そのどちらにもステュディオ・ダ・ルチザンならではの、丁寧な作りと遊び心が息づいている。 奄美大島の伝統技法が生む、泥染ならではの深い表情に注目 奄美大島に古くから伝わる泥染は、テーチ木(シャリ...

王道のデニムセットアップはボトムスで差をつけろ!

  • 2026.06.30

昨今のアメカジブームのなかで、注目度が高まっている“デニムオンデニム”のセットアップスタイル。王道ももちろん良いが、一歩先を行きたいアメカジラバーはボトムスで差を付けてみるのはいかがだろうか。気鋭のブランド「アンバースレッズ」が展開するデニムセットアップはそんな望みを叶えてくれるに違いない。 Amb...

夏の余白に、存在感を。大人メンズの夏スタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介!

  • 2026.06.30

シンプルな装いだからこそ、アクセサリーや小物が着こなしの印象を大きく左右する夏。そんな季節にチャコールグリーンが提案するのは、物語とクラフトマンシップを宿した逸品たち。夏のスタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介する。 手仕事が生む、本物の存在感 2002年に誕生したアティースは、「REL...

上品に纏うちょうどいい季節。大人の夏にちょうどいい「ORGUEIL」のシャツ

  • 2026.06.30

気温の上昇とともに、装いは軽く簡素になる。だからこそ求めたいのは、肩肘張らない大人の品格だ。クラシックをモダンに再構築したORGUEILのシャツが、大人の夏にちょうどいい存在感を放ってくれるはずだ。 Shawl Collar Denim Work Shirt 1930 年代に現存したアメリカンワーク...