軽量化+ハイパワーエンジン =モンスターZの誕生。
軽量化を行う手法として、FRPが一般的になってきたのは70年代のこと。ほかにもアルミニウムやチタンといった軽量金属が自動車パーツとして使われるようになり、自動車製造にとって、軽量化というキーワードがにわかに脚光を浴びることとなる。
例えばアルミホイールの登場は足回りの軽量化に大きく貢献。さらにプラスティック一体成型のグリルなどがポピュラーになったのも、重量増を避けるという側面をもつ。
そんな軽量素材の中でも近年注目を集めているのがカーボン繊維素材(CFRP)だ。ガラス繊維の代わりに炭素繊維を使用したFRPの一種で、より軽量で強度があるだけでなく、炭素繊維独特のテクスチャーもあり、自動車の軽量素材としても一気に人気が高まってきた。
ここに紹介するZは、ロッキーオートのプロデュースによって、そんなカーボンを全身にまとったインパクトある一台。バンパーやボンネット、リアゲートといった脱着可能なパーツはすべてカーボン製に変更。その他の部分も含めて全身にまとったカーボンは、ブラックのボディカラーとは違い、繊維の目に光が反射し、ガンメタリックに近い鈍い輝きを放つ。そんな見た目だけでも十分すぎるインパクトをもっている。
軽量化を果たしたボディに搭載されるのは、RB26ヘッドを使用しハイコンプNA化したRB30ユニット。これをあえてインジェクションではなく、3連ソレックスで制御する。ある意味究極のNA直列6気筒を 搭載しているのだ。
NAとはいえ、3リッターのパワフルなエンジンと、キャブレターならではのパンチある加速を楽しむことができるRB30ユニットは、軽量化したボディに搭載することで、これまで以上に真価を発揮するのはいうまでもないだろう。
足回りに関してもワンオフで調整域の広いアームやリンクを製作。走行シーンに応じて幅広いセッティングが可能となっている。見た目のインパクトもさることながら、軽量化されたボディにパワフルかつ荒々しいキャブレター制御の大排気量エンジンを搭載することで、驚くほどの運動性能を発揮するモンスターに生まれ変わった。
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